平成71995)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

7−共研−51

専門分類

7

研究課題名

正月の食生活の実態

フリガナ

代表者氏名

ナグラ ヒデコ

名倉 秀子

ローマ字

所属機関

帝京短期大学

所属部局

生活科学科

職  名

専任講師

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

食生活周辺の社会的な要因を受けて,かなり急激な速さで食生活が変化してきている。日常の食生活は多方面より調査・検討され,その変化を捉えている。しかし,正月を代表とする非日常の食生活では,充分に検討されているとはいいがたい。そこで,正月の食生活の実態を把握し,さらに過去10年位でどの様に変化してきているか検討をくわえることを目的とする。


食生活周辺の社会的な要因を受け、かなり急激な速さで食生活が変化してきている。日常の食生活は多方面より検討され、その変化を捉えている。しかし、正月を代表とする非日常では充分に検討されているとはいいがたい。そこで、1986年より毎年正月三が日の食生活を首都圏の短大に通う女子学生を対象に調査してきた。
今回は、1986年〜1995年の正月三が日の喫食料理名と喫食時刻について、各年76〜198人のデータを用いた。喫食料理名から定義により主食に分類した料理を取り上げ検討した。各時刻に対する喫食料理は喫食率(各年の調査人数に対する主食喫食人数)として解析に用いた。解析にはベイズ的平滑化法によりモデルを仮定した。年・日変動を含む基本モデルに対して、年変動の存在しないモデル、日変動の存在しないモデル、年・日変動のないモデルを仮定した。トレンドの推定はベイズ推定により行い、分散のパラメータはベイズ型尤度により最尤推定した。仮定したモデルの内で最善のモデルの選択にはAICを用いた。
時刻に対する主食喫食率の各モデルAICの値は、基本モデルが最小となり、最善のモデルと判断できた。また、正月料理の雑煮や白飯についても、基本モデルのAICが最小となった。これらの結果から、10年間および三が日間の主食喫食率、雑煮喫食率、白飯喫食率は変化していることが示唆され、正月の食生活の変化の一部を捉えることができた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

名倉秀子,大越ひろ,茂木美智子,柏木宣久
正月三が日の主食の時系列分析
日本家政学会
平成8年6月2日(場所 東京家政大学)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

1986年より毎年正月3日間に喫食した料理について,女子短大生に調査を行っている。これまで3年間隔の3観測年に於ける喫食出現料理数は傾向変動に有意差は認められず,3日間の日間変動では有意差が認められた(繰り返しのない二元配置分散分析法により)。しかし,喫食時刻に対する料理出現数の統計処理は移動平均法を用いるにとどまっている。非日常(正月)の喫食時刻について,潜在的構造を見いだすためにはさらに時系列解析による検討を加えなければならない。そこで統計数理研究所で開発された手法を用い,食生活を考察する上で調理学的観点からの計量的分析を行う。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

大越 ひろ

日本女子大学

柏木 宣久

統計数理研究所

茂木 美智子

東横学園女子短期大学