平成262014)年度 共同利用登録実施報告書

 

課題番号

26−共研−15

分野分類

統計数理研究所内分野分類

e

主要研究分野分類

3

研究課題名

次世代シーケンシングを用いたRNA-Seqデータの解析手法についての研究

フリガナ

代表者氏名

ワダ ヤスヒコ

和田康彦

ローマ字

Wada Yasuhiko

所属機関

佐賀大学

所属部局

農学部

職  名

教授

 

 

研究目的と成果の概要

 次世代シーケンシングによってニワトリ骨髄で発現している遺伝子の網羅的シーケンシングを行い、それらの配列をニワトリゲノム配列にマッピングし、エキソン-イントロン構造を推定した。それらをNCBIのアノテーションデータと比較し、新規遺伝子や新規転写変異体を抽出した。

 雌の成鶏2羽から胸骨の赤色骨髄を採取し、total RNAを抽出し、イルミナ社のTruSeq RNA Sample Prep Kitを用いてシーケンス用ライブラリ調整を行った。Illumina Hiseqを用いて100bpペアエンドのシーケンスを実施し、1羽あたり1000万リードペアのシーケンスを実施した。Tophat2を用いてこれらの配列情報をニワトリのゲノム配列にマッピングし、Cufflinksを用いてエキソン-イントロン構造を推定した。それらをCuffcompareを用いてNCBIのアノテーションデータと比較し、新規遺伝子や新規転写変異体を抽出した。また、MITから報告されているニワトリの脾臓および肝臓の次世代シーケンシングデータを同様に解析し、エキソン-イントロン構造を推定し、今回の次世代シーケンスで得られた骨髄で発現している遺伝子との比較をおこなった。[結果]次世代シーケンスの結果、4216Mbのシーケンスが得られ、Mean Quality Scoreは36.485であった。これらの配列をニワトリのゲノム配列にマッピングした結果、1番から28番までの常染色体とZとW染色体上に合計15287個の転写産物を確認した。NCBIのアノテーションデータと比較した結果、NCBIに未記載の転写産物が370個得られた。