平成クオ1989)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

クオ−共研−22

専門分類

3

研究課題名

波浪予測および海洋構造物の運動予測

フリガナ

代表者氏名

オザキ トオル

尾崎 統

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

予測制御研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

最近のウォータフロント開発に関連して今後,洋上にワイヤーなどで固定される構造物が増加することが予想される。このような背景のもと,安全性の面から,構造物の応答予測は初期設計段階において重要な事項である。
波浪中におかれた,このような構造物の応答は,一般に非線型性を含むことが知られている。そこで,このデータに対して,局所線型化法を適用して,現象の解析,および予測を行い,設計手法の一部として確立するのが本研究の目的である。


係留船舶の運動を連続時間確率微分方程式で表現しそのパラメターを観測データから推定する方法を研究した。これまでの研究成果の蓄積により,最終的に離散化モデルによる最尤法を使うことによりこれが可能になる事を示すことが出来た。外生変数として波からの入力がある場合にもこれを拡張した。初期の目的を全て達したことになり,この研究はひとまずこれで終わらせ,将来もっと大がかりな観測データを使った応用を計画したいと思っている。
またこの研究によって得られた多次元非線形フィルターによる最尤法の手法は水文学における貯蔵モデル(多次元)の同定に応用出来るなど派生効果は非常に大きいことがわかった。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

平成一年12月 「時系列解析研究会」にて「時系列における非線形性と非ガウス性」という題目で研究発表した。
平成一年8月 Edinbough Workshop on Nonliner Time Senes Analysis and Applicationで「Nonnormalitic and 〓 in Time Senes」という題目で研究発表した。


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

洋上に係留された構造物の波浪による運動応答は非線型性を含み,また確率過程でもある。このような非線型性を含んだ時系列に対して,統計数理研究所で開発された局所線型化法を適用して,すでにいくつかの解析を行い,成果を得ている。(IUTAM,SICE,統計数理研究所ets.)
今後は,局所線型化法の開発,バージョンアップ(主として統計数理研究所),構造物の設計,実測データの収集(主として三井造船),海洋建築学の面からの評価(主として日本大学)などの面で協力し,解析だけでなく,予測問題,設計問題にも適用できるようなシステムの構築をめざしたいと考えている。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

織田 博行

三井造船(株)昭島研究所

山内 保文

日本大学