平成41992)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

4−共研−16

専門分類

1

研究課題名

連続して起こる事象の分布とその統計的応用

フリガナ

代表者氏名

ヒラノ カツオミ

平野 勝臣

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

統計基礎研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

独立ベルヌーイ試行の下で連続成功が起こるまでの試行数の分布を発展させることを目的とする。独立性をゆるめマルコフにすること、連続成功だけでなく連続失敗、またその早い方や、いづれもが起こるまでの試行数の分布を求め、その統計的性質を調べる。母数の推測や信頼性の問題に利用することを考察する。


昨年度に続き、ベルヌーイ試行で連続成功連の事象の分布についての議論を発展させて、いくつかの結果をまとめた。n回の試行がマルコフ連鎖に従うとき、成功連の数え方をオーバーラップして数えたとき、k回の連続成功連の数の分布について考察し、確率分布の漸化式、確率生成母関数などの特性量を求めた。
また、連続成功連を普通に数えて、k回以上の連続成功連の数の分布についても、同様の結果を得た。これについては特別な場合としてベルヌーイ試行を考察したとき確率の計算ための良い式を求めた。これを用いることによって高速に確率が計算できるので、推定についての議論ができた。即ち、成功連の数だけが情報として与えられたとき、成功の確率pの推定が議論できた。更に、k連続成功連のwaiting time分布についての議論、信頼性への応用などの関連の研究が残されていることがわかり、引き続きこの研究の継続が望まれている。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

Hirano,K. and Aki,S. On number of occurrences of success runs of specified length in a two-state Markov chain, to appear in Statistica Sinica.

安芸、平野.2状態マルコフ連鎖で連続して起こる事象についての分布。第60回日本統計学会、1992.7.23.
安芸、平野.長さkの成功連の数の確率分布。科研費シンポジウム(於 阪大基礎工)、1992.11.24.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

独立性をゆるめマルコフにすると、待ち時間の分布は複雑な計算が要求される。共同研究者が計算結果を持ち寄り、討論を繰り返しながら研究をすすめる。また数式処理などで計算機によるチェックを行うことで共同研究をすすめる。統計数理研究所でこの種の研究実績があり、計算機や資料の利用ができる。大阪大学で成果の情報交換を行うことにより、発展性が期待されるので職員旅費を要請した。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

安芸 重雄

大阪大学