平成クオ1989)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

クオ−共研−70

専門分類

7

研究課題名

心理的ストレスと健康に関する統計的研究

フリガナ

代表者氏名

ハヤシ フミ

林 文

ローマ字

所属機関

東洋英和女学院大学

所属部局

人間科学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

5 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

現代社会において,社会,文化,心理的要因により受ける心理的ストレス(“心の重み”)の健康影響が少なくないことが指摘されている。本研究はこのような心理的ストレスの人々の健康状態に与える影響のダイナミックスを分析することをめざすものである。本研究では,心理的ストレスを測定するために作成された調査票による実際の調査結果をもとに,調査票の評価・再検討を通して,調査票を完成することを目的とする。


現代社会において,社会,文化,心理的要因により受ける心理的ストレスの健康影響が少なくないことが指摘されている。本研究はこのような心理的ストレスの人々の健康状態に与える影響のダイナミックスを分析することをめざすものである。
平成元年度は,心理的ストレスを測定するために作成されたアイゼンクの質問群が日本においても適用可能かどうかを検討した。アイゼンクの質問群はストレスに直面したときの反応や行動によって4つのパーソナリティのタイプに分け,それと病気との関連を長期にわたる調査から見たものである。
調査票の邦文翻訳はいくつかの既刊書にあるが,原文の意味をよく理解していないと思われるところもあることがわかった。改めて翻訳の専門家による翻訳から始めて検討を重ね,調査票を作成した。
それを使った実験的調査を31名の女性(2名を除いて20歳代)に対して実施した。今回の調査は質問が理解されるかに重点がおかれ,理解しがたいところを指摘するように指示してあったが,分からないという指摘はほとんど無かった。一応妥当なものと判断された。しかし,この対象者は知的レベルが高く,どの様な文からも状況理解が可能であるとも思われる。今後対象者を増やし,また,再テスト法による回答の再現性も検討しなければならない。
これら質問群は一問一問が長い上,51問と多いので,一般の調査に用いることは困難であるが,健康診断に訪れた人に課していくことは可能であろう。これにより日本における特性を見出せるとの判断の上に,今後,上記の検討を進め,調査票を完成させる。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

環境要因の違いが大きく,かつ遺伝的要因が大きく異ならないと予想される日本人および在米の日系人を調査対象として,前年度の研究にて日米両語に翻訳された調査票を用いた調査が実施される。そこでこの調査結果を分析し,それをもとに調査票を再検討し,健康状態に与える心理的ストレスを測定するための調査票を完成する。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

高倉 節子

東京国際大学

馬場 康維

統計数理研究所

林 知己夫

統計数理研究所

山岡 和枝

帝京大学