平成41992)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

4−共研−1

専門分類

1

研究課題名

乱数に対する逆サイン法則とその応用

フリガナ

代表者氏名

タカシマ ケイゾウ

高嶋 恵三

ローマ字

所属機関

岡山理科大学

所属部局

応用数学科

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

乱数の検定としてランダムウォークに対する逆サイン法則を利用した検定方法は、大規模乱数列の検定として有効であるが、この方法を精密化し、統計数理研究所の物理乱数がM系列擬似乱数に対して応用することを目的とする。


乱数に対する統計的検定として、1次元対称ランダムウォークの滞在時間に対する逆サイン法則に基づく検定について研究した。まず、GF(2)上の原始多項式に基づくM系列擬似乱数に対して検定を行った結果、521次の279項式に基づくM系列擬似乱数は、原始3項式によるM系列擬似乱数と同様に、長さが次数に比べてある程度大きい場合、例えば長さが8000の場合の滞在時間検定に対して明かな統計的偏りを見せる結果をえた。原始多項式の次数がより低い場合でも、同様の方法によるM系列擬似乱数の場合にも同様の結果を得た。
しかしながら、521次の5項式の場合には同じ、長さが8000の場合の滞在時間検定に対しても統計的偏りは検出されなかった。さらに、統計数理研究所の物理乱数に対しても、滞在時間検定を行ったが、統計的な偏りは検出されなかった。物理乱数との比較のために、線形合同法に対しても同様の検定を行ったが統計的偏りは検出されなかった。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

Takashima,K. Sojourn time test for maximum-length linearly recurring sequences based on primitive trinomials, (準備中)

高嶋恵三、Arc Sine Laws and Their Applications to Statistical Tests for Psuedorandom numbers 21th Conference of Stochastic Processes and Their Applications、 1992年6月14日−18日

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

ランダムウォークの滞在時間や最終到達時間等に対する逆サイン法則を乱数の統計的検定に応用することにより、長大な乱数列の統計的偏りを検出できるが、この方法を精密化、多次元化した検定方法を物理乱数やM系列擬似乱数に適用する。このためには、物理乱数や大型計算機の利用環境の整った統計数理研究所での共同研究が不可欠である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

上田 澄江

統計数理研究所

清水 良一

統計数理研究所