平成192007)年度 一般研究1実施報告書

 

課題番号

19−共研−1015

分野分類

統計数理研究所内分野分類

d

主要研究分野分類

7

研究課題名

統計的日本人研究のための調査法の基礎的検討

フリガナ

代表者氏名

サカモト ヨシユキ

坂元 慶行

ローマ字

Sakamoto Yoshiyuki

所属機関

一橋大学

所属部局

大学院経済学研究科

職  名

特任教授

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

 2003(平成15)年に実施された最新の国民性調査では、意識に関する質問に対する回答結果の変化が、数字上は、小さく、それがこの最新の調査の最大の特徴とも言える程であった。しかし、他方で、「拒否」の激増に因って回収率が低下したり、「わからない」、「中間的な回答」の選択率が増加する等、大きな意識変化をうかがわせる動きも見られる。意識の変化は本当に小さかったのか、それとも、質問の陳腐化のせいで時代の動きを捉えきれなくなったのか。この研究では、これまであまり分析されてこなかった社会科学的な観点から過去の調査結果を分析し直して質問文の検討を行い、社会格差等、不十分であった領域の質問を用意し、21世紀型の質問文について研究することを目的とした。この目的を実現するために、今年度は、以下の作業を行うこととした。

1.これまでの国民性調査の総合的な調査結果に基づき、社会的な属性と意識の関係について検討する。
2.格差社会、少子化等、最近の社会現象についての新しい分析や研究成果をレビューして、意識の新しい動向を捉え得る質問文について考察する。
3.以上に関して、研究成果を持ち寄って相互に検討し合い、質問文を洗練する。

 以上の課題に関して検討を加えた結果について、主として、メイル等で議論し、質問の候補を11 問用意し、その一部を2007年度に実施された「日本人の国民性に関する意識動向(2007年度)調査」の質問文に提案し、実査に付した。なお、この調査の実査は2008年1〜2月にかけて行われ、現在結果の分析中である。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

今年度の成果ではないが、関連する情報源としては以下のようなものがある。

坂元 慶行(2005).「日本人の国民性 50年の軌跡 ? 『日本人の国民性調査』から」,『統計数理』,
53巻,3-33頁.
坂元 慶行(2005).「統計的日本人研究の最近の話題から 日本人の国民性 50年の軌跡」,ESTRELA,
   2005年7月号〜11月号,統計情報研究センター.

また、HPとしては統計数理研究所の「日本人の国民性調査と国際比較調査」がある。

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 特記事項なし。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

土屋 隆裕

統計数理研究所

中村 隆

統計数理研究所

前田 忠彦

統計数理研究所