平成31991)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

3−共研−70

専門分類

7

研究課題名

魚類の系統分類

フリガナ

代表者氏名

ハセガワ マサミ

長谷川 政美

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

予測制御研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

肺魚,シーラカンス,それらを除いた硬骨魚類などの系統分類は,魚類の進化だけではなく,陸上脊椎動物の起源をさぐる上で重要である。本研究はDNAの塩基配列データやたんぱく質のアミノ酸配列データの統計的な解析により,この問題を解明することを目ざすものである。


DNA配列データの解析により、魚類のなかで陸上脊椎動物(四足動物)に最も近縁なものはどれかという問題を追求した。その結果、シーラカンスよりも肺魚の方が陸上脊椎動物に近い可能性が高いことがわかった。
ミトコンドリア全ゲノムの塩基配列のわかっている各種の脊椎動物について、ミトコンドリアDNAにコードされている、たんぱく質のアミノ酸配列を比較し、ミトコンドリアDNA進化の速度と様式を検討した。その結果、魚類では鳥類や哺乳類にくらべて進化速度が低いこと、更にその原因として魚類における進化的制約が強い可能性が示唆された。アミノ酸置換の確率モデルとしては、AICからDayhoffモデルが良い近似になっていることが示された。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

J.Adachi,Y.Cao,M.Hasegawa "Tempo and mode of mitochondrial DNA evolution in vertebrates at the amino acid sequence level" rapid evolution in warm-bluoded vertebrates" J.Mol.Evol.(発表予定)

長谷川政美、矢野隆昭 "四足動物の起源" 日本分子生物学会 1991年12月18日

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

肺魚,シーラカンス,その他の硬骨魚類の間の系統分類については,特に両生類との関係に関連して論争が絶えない。そのためにこれらの生物のDNA塩基配列データやたんぱく質のアミノ酸配列データを収集して,それを系統分類することによって,両生類の起源の問題を解明する。またデータ解析のための方法を開発する。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

岸野 洋久

東京大学