平成252013)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

25−共研−2036

分野分類

統計数理研究所内分野分類

d

主要研究分野分類

7

研究課題名

インターネット予備調査を利用した新しい階層意識の研究

フリガナ

代表者氏名

トドロキ マコト

轟 亮

ローマ字

Todoroki Makoto

所属機関

金沢大学

所属部局

人間社会研究域 人間科学系

職  名

教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

105千円

研究参加者数

5 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

 2010年に統計数理研究所と大阪大学が協力実施した「2010 年 格差と社会意識についての全国調査」(SSP-I2010)のデータ分析を踏まえ,2015年に大規模な階層意識調査(2015年SSP調査)が予定されている。本研究は,2015年SSP調査で設定すべき新しい階層意識の基軸を検討するために,既実施分の調査と,新たに別経費により実施予定(2013年9月)のインターネット調査の比較分析を行い,新規設定項目の階層性を明らかにすることを目的としている。本研究は,調査研究のプロセスの中に,インターネット調査を予備調査として位置づけ,活用する可能性を探るという,調査方法論上の目的ももっていた。
 既に実施していた2回のインターネット調査の分析を行い,研究会を開催して発表し,その一部は論文としても発表した。また,別経費にて,2015年SSP調査の予備調査として2013年11月〜12月にインターネット調査を実施した。これらの成果についても引き続き検討していく予定である。
 本研究に関連する成果として,轟・歸山(2014)は,インターネット調査を予備調査として位置づけ,活用する可能性を探るという文脈で,回答分布と変数間連関(相関)の同等性の検討や,いくつかの目的変数に対して説明変数が持つ効果を,重回帰分析の結果を比較するという方法によって,公募型モニター対象とした前述のインターネット調査と,従来型面接調査であるSSP-I2010を比較検討したものであり,結論としては全体的な相関構造の類似性を指摘できることから,予備調査としてのインターネット調査の実用性を示唆する結果となった。これとともに方法論研究上では,調査法間の差異を生み出す条件(モード効果)について,他の自記式調査との比較を含む,より広範囲の検討が必要であることを合わせて指摘し,今後の研究の発展のための提言を行った。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

轟亮・歸山亜紀 2014 「予備調査としてのインターネット調査の可能性」『社会と調査』12号、42-61頁.
歸山亜紀・轟亮 2013 http://hdl.handle.net/2297/36309
SSPプロジェクト http://ssp.hus.osaka-u.ac.jp/index.html

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

SSPプロジェクト2013年度第1回研究会・第3回拡大幹事会
(2013年度統数研共同利用研究,25-共研-2033,25-共研-2036合同研究会)
日 時:2013年9月14日(土)13:30〜9月15日(日)13:00
場 所:統計数理研究所 第5セミナー室(3F)
参加者数:25名

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

歸山 亜紀

金沢大学

神林 博史

東北学院大学

平澤 和司

北海道大学

前田 忠彦

統計数理研究所