平成91997)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

9−共研−60

専門分類

6

研究課題名

統計モデルによる複雑な系の応答特性

フリガナ

代表者氏名

ハラ ヒロアキ

原 啓明

ローマ字

所属機関

東北大学

所属部局

大学院情報科学研究科

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

5 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

統計的応答特性を特徴づけるパラメータの組によって均一でない複雑な系の統計モデルを構築する方法を定式化する。また,この枠組みでこれまでの時系列解析の問題を一般化する。


本研究は統計モデルとして、従来の Maxwell 要素と Kelvin - Voigt 要素とは異なる構成法によって、複雑な粘弾性物質を構成した。この複雑な系に、入力としてランダムなノイズを入力した場合、このノイズが新しい構成法で作られた複雑な系でどのようにその特性が出力として定式化されるかを調べた。
この定式化によれば、線形応答の範囲では出力は積分核が逆べき分布で表された、いわゆる Riemann - Liouville 積分表示の形に表現出来ることが分かった。
また、情報幾何学の立場で、出力の観測データを標本(確率変数)の実現値とみて、観測値から決まる確率密度関数の汎関数を推定した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

本研究の一部を統計数理に投稿中である。


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

複雑な系で観測される不規則な動的現象には体系の動的特性が反映される。この立場で,統計的応答を特徴づけるパラメータの組からパラメータ空間を構築し,複雑な系の統計的応答特性をパラメータ空間の”経路和あるいは積分”表示によって統一的に定式化する。また,この枠組みで,時系列解析における推定問題を推定の手順による違いを考慮した”推定過程”の問題として考察する。前回の研究課題に引き続きこれまでの共同研究のメンバーに大学院学生を加え具体的な問題解析に力を入れる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

池田 展敏

東北大学大学院

小幡 常啓

群馬工業高等専門学校

田村 義保

統計数理研究所

Lee Sang Seok

東北大学大学院