平成182006)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

18−共研−2017

専門分類

2

研究課題名

3D並行座標プロットの研究

フリガナ

代表者氏名

ナカノ ジュンジ

中野 純司

ローマ字

NAKANO JUNJI

所属機関

統計数理研究所

所属部局

データ科学研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

50千円

旅 費

210千円

研究参加者数

6 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

並行座標プロットは変数の値を示す軸を平行に並べ,各観測値の各変数の値を線分で結んで示すものであり,多変量,多観測値のデータを図示できるもっとも基本的な図のひとつである.このプロットは変数,観測値の数が非常に多い場合も利用できるが,その場合にはほとんどすべての図の部分が観測値で覆われてしまい,各観測値を区別することが難しいという欠点がある.その欠点を克服するために,対話的な操作が利用される.例えば,ひとつの観測値,または特定の条件を満足する観測値を示す折れ線の色を対話的に指定して変えることによって視認性を向上させることができる.
われわれはこのような並行座標プロットの対話的な操作を,3番目の次元で表現する.特に,ある変数が小さい値を取る観測値から大きい値を取る観測値に連続的に着目していくという対話的な操作は,並行座標プロットではよく利用されるもっとも基本的な操作のひとつであるが,これはその変数の大きさで並べた3番目の座標上に普通の並行座標プロットで観測値を示す線分を立体的に配置することで,表現することができる.さらにある変数の大きさによるデータの分割を考え,それぞれの条件の下で部分的な並行座標プロットを描くことを提案する.それにより,区分的な線形関係や変数の交互作用の存在を表示することができるようになった.
そして,このような操作が対話的に可能になるようなソフトウエアを Java3D を用いて作成した.

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

<<論文>>

Honda K. and Nakano, J., 3 dimensional parallel coordinates plot and its use for variable selection, Proceedings in Compputational Statistics 2006, eds., Rizzi, A. and Vichi, M., Physica-Verlag, Heidelberg, 187-195, 2006

本多啓介・中野純司, 3次元平行座標プロット, 統計数理,Vol. 55, No. 1, 69-83, 2007

<<学会発表>>

Nakano, J., Honda K., Kobayashi I. and Yamamoto Y., Geographical data analysis using CCmaps and 3D parallel coordinate plot, ASC/NZSA 2006 Statistical connections, Auckland (New Zealand), 2006

本多啓介,中野純司,条件付き3次元平行座標プロット,2006年度統計関連学会連合大会,2006

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

Dae-Heung Jang

Pukyong National University

谷村 晋

長崎大学

陳 君厚

中央研究院

許 文烈

成均館大学

本多 啓介

総合研究大学院大学