平成142002)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

14−共研−2037

専門分類

7

研究課題名

亜高山帯における樹木更新に関する時系列及び空間配置解析

フリガナ

代表者氏名

シマタニ ケンイチロウ

島谷 健一郎

ローマ字

SHIMATANI Kenichiro

所属機関

統計数理研究所

所属部局

調査実験解析系

職  名

助手

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

亜高山帯に成立するモミ?トウヒ林は有用な木材資源を供給する森林である。その更新を考
える上で周囲の稚樹との相互競争を考慮することは、森林の更新維持機構を解明する上で非常
に重要である。ところで、光、温度、土壌などの環境条件の見地からの更新に関する研究は古
くから広くなされているが、全個体の空間配置を考慮した上でその成長の軌跡を追及していく
研究は、解析が複雑であるためほとんどなされていない。本研究では、亜高山帯常緑針葉樹林
の更新維持機構を明らかにするため、北八ヶ岳に設置されたプロットで生育する稚幼樹を野外
で継続的に調査し、点過程論に基づいた空間解析を適用する事にした。
 ところが2002年6月に加藤が名古屋大学から北海道大学へ異動になり,調査地から遠く離
れてしまったため,本研究は大幅な遅れを余儀なくされた。それでも以下のように研究を前進
させる事ができた。
 まず加藤は9月,調査現場を訪れ,半分強の今年分の継続測量を行った。続けて10月,加
藤と島谷が現地に赴き,残る測量を完了させ,累積6年間のデータが得られた。さらに調査区
周辺を視察し,広域的見地から調査区林分の位置付けを議論し,島谷はさらに1月に現場周辺
を精査した。加藤は稚樹の樹冠形に着目し、相互競争についての解析を試み、8月に名古屋大
学において加藤・山本で今後の生態的な解析方針について議論を行った。また,調査区の成木
データは今まであまり解析対象にされてこなかったが,島谷は11月,点過程手法による基本
的解析を行ない,今後の見通しを考えた。さらに2-3月,名古屋大学において島谷・山本で
本調査地も含めた森林更新について議論を繰り返し行った。
 そして電子メール等による研究相談をへて2003年3月,生態会並びに林学会時に研究打ち
合わせを行ない,2003年5-6月に集中的にデータ解析と議論を行ない,可及的速やかに論文
としてまとめていく事で合意した。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

ポスター発表
加藤京子,山本進一(研究機関研究員,名古屋大教授),Development and plasticity in the
Abies crown architecture in sapling bank under different canopy conditions in a subalpine
old-growth forest,第8回国際生態学会(ソウル,2002年8月)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

加藤 京子

北海道大学

山本 進一

名古屋大学