昭和631988)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

63−共研−63

専門分類

7

研究課題名

最尤法のマルチプル・コンパートメント解析への応用

フリガナ

代表者氏名

ミヤサト ヨシヒコ

宮里 義彦

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

予測制御研究系

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

肺機能検査法の中の一手法であるマルチプル・コンパートメント解析法を本研究の対象とする。異なる換気能力をもつコンパートメントの気量分画を〓ガス洗い出しデータをもとに条件付最小2乗法により推定しようとするものである。この際,求解にあたって,評価基準として残差平方和の項に加えて,平滑化調整項を加えているが,この調整項の適正化を企ることが本研究課題の目的である。


人間における肺のガス交換機能の良否を判定,あるいは推定することを目的とする一つの有力な手法として,連続呼吸法による〓ガス洗い出し法がある。本共同研究では一組40個の〓ガス洗い出しデータから51個のパラメータをベイズ手法(赤池法)を用いて推定することを試みた。この結果,以下のような研究成果を得た。
1.ベイズ手法を用いた肺内ガス不均等分布のコンパートメント解析法を開発した。
2.〓ガス洗い出しデータに含まれる測定誤差の大きさとガス分布曲線の復原能力との関係を明らかにした。
3.測定データに対する重みづけの仕方につき,一つの指針を明らかにした。
現在,上記内容につき論文投稿準備中である。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究発表予定
題目:ベイズ型モデルを用いた〓ガス洗い出し曲線のマルチコンパートメント解析
投稿先:計測自動制御学会


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

マルチプル・コンパートメント解析法の目的は,〓ガス洗い出しデータ〓をもとに複数のコンパートメントのもつ気量分画(〓)を推定することである。現在,気量分画推定のための評価基準としてベイズ的データ処理法を応用して,次式のようにしているが,

第1項に関する係数行列の特殊性のためか,超パラメータuに対する情報量基準(ABIC)が単調増加,あるいは単調減少となるため,uを確定させることができない。本研究において,この問題の解明と,適正な調整項の導出を予定しているため,本研究所の研究スタッフ,ならびに施設の協力が不可欠である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

青野 裕士

大分医科大学

古賀 秀隆

古賀診療所

若杉 嘉純

長崎総合科学大学