平成クオ1989)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

クオ−共研−83

専門分類

7

研究課題名

死亡率データのコウホート分析

フリガナ

代表者氏名

ナカムラ タカシ

中村 隆

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

調査実験解析研究系

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

5 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

死亡の分析には,年次別データによる横断的分析,年次別データを集めた縦断的分析の他に,長期間の縦断的データについて各出生コウホートの歴史的背景に着目しながら年齢と死因との関係を考察するコウホート分析がある。ただし,年齢,時代,コウホートの効果を分離する試みは必ずしも成功していない。本研究では,わが国における各種死亡率に対して,3効果を分離するベイズ型コウホートモデルを適用することによって,過去の実態と将来の動向を把握することを目的とする。


本研究の目的は,わが国における各種死亡率に対して,年齢・時代・世代の3効果を分離するベイズ型コウホートモデルを適用することによって,わが国の死亡構造の過去の実態と将来の動向を把握することである。
本年度は,共同研究の第1年目として位置づけ,具体的な研究計画の検討・作成と対象デタの整備を重点に研究を行なった。研究実施状況は,以下のとおりである。
1.[研究会の開催]共同研究者が一同に会する研究会を1回開催した。研究会では,分析対象データ,データの集積および分析のためのシステム作成などについて検討した。また,既存のデータの問題点などについて議論を行なった。
2.[各種死亡率データベースの作成]人口動態統計データをもとに性年齢別・死因別の死亡率データベースを構築した。さらに,各種死亡率のコウホート表(年齢×時代表)を作成した。
3.[分析モデルの検討]ベイズ型コウホートモデルの適用として,年齢・時代・コウホート効果という3効果のモデルだけでなく,年齢×時代の交互作用項をもつコウホートモデルを適用することについて議論を行なった。
4.[分析の実施]分析例として,肝硬変による死亡率を取り上げ,各分析モデルによって分析を行なった。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

[研究内容]1.人口動態統計をもとにデータベースを構築する。
2.死因別・性別のコウホート表(年齢×時代表)を作成する。
3.ベイズ型コウホートモデルをデータ表に適用する。
4.交互作用項をもつコウホートモデルを適用する。
5.分析結果を検討する。
[共同研究の必要性]死亡に関するデータの蓄積と種々のモデルによる分析経験があるが,3効果を分離するためには,統数研で開発されたベイズ型コウホートモデルを適用する必要がある。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

重松 峻夫

福岡大学

南条 善治

東北学院大学

久永 富士郎

福岡大学

吉永 一彦

福岡大学