平成11（1999）年度　一般研究２実施報告書

課題番号	11−共研−2010			専門分類		1
研究課題名	統計教育の国際比較分析
フリガナ 代表者氏名	ミウラ ユウキ 三浦 由己			ローマ字		Miura Yuki
所属機関	駿河台大学
所属部局	経済学部
職　　名	教授
所在地
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配分経費	研究費	0千円	旅　費		0千円		研究参加者数	26　人

研究目的と成果（経過）の概要

情報・通信技術の急速な進歩による情報化の進展に伴い,統計教育に対する社会の要求は変化,拡
大してきている。情報化社会において,データを正しく読み,正しく使う能力と,統計的な考え方
は,市民にとってますます必要となってくる。また,統計学の応用分野の拡大により,多くの専門分
野において,統計の知識及び応用能力が必要になってきている。
　しかるに,わが国の学校教育の実状をみると,中学・高校での統計教育は弱体で,コンピュータ教
育との連携も不明確である。2002年度から施行される学習指導要領の改正により,統計教育はさらに
弱体化されることになる。大学教育においても,多くの大学において,カリキュラムの見直しの結
果,基礎教育としての統計教育の弱体化がみられる。このようなわが国の統計教育の現状と方向は,
情報化社会の要請や,他の学問分野での要求に逆行するもので,他の先進諸国の実状とも異なってい
る。
　アメリカでは,コンピュータの利用と統計数字を読みこなす能力を万人に施す施策が進められてお
り,数量リテラシーの向上と統計教育の在り方が多角的に議論されている。イギリスを初めヨーロッ
パ諸国では,統計専門家の資格の国際的基準統一の検討が進められている。また,国際統計協会
(International Statistical Institute)は,ユネスコと協力してWorld Numeracy Programmeを推進しようとし
ている。このように,国際的には,急速に変化する社会に対応するための色々な動きがあり,統計教
育の改善が進められている。
　この研究では,主要国の統計教育の現状と新しい動きについて調査・比較分析し,わが国の学校教
育における統計教育が限られた制約条件の中でどうあるべきか,その将来の方向性を明らかにした
い。

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

国際統計協会第52回大会における発表(1999-8):
　Yuki Miura,"New development of statistical education in the secondary-level education in Japan",Bulletin
　of the International Statistical Institute,52nd Session,Tome LVIII,Book 2,pp.309-310.
第67回日本統計学会における発表(1999-7):
　水野坦「統計教育に関わる緊急提言」
　馬場国博「高校生への統計学教育とデータサイエンス教育」
　小野英夫,宇喜多義昌「新学習指導要領における確率・統計内容の長短について(高数篇)」
　平川孝三郎「中学校学習指導要領にみられる確率統計教育の趨勢について」
　新家健精,村上征勝,松下嘉米男「産業界の実践分野における後継者育成」
日本計算機統計学会第13回大会における発表(1999-10):村上征勝「統計教育はこれでいいのか」
総合学習学会第1回大会における発表(1999-11):
　村上征勝「文章を科学する?総合的な学習への一つの提案?」
シンポジウム「21世紀へ向けての統計教育」(1999-11):
　村上征勝「統計学の応用領域の開拓と統計の普及?人文学の領域における試み?」
　新家健精「組織パフォーマンス改善に向けた統計教育のあり方」

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

研究参加者一覧
氏名	所属機関
新家 健精	福島大学
飯田 博和	日本医科大学
石川 明彦	岩手大学
伊藤 孝一	南山大学
上田 尚一
宇喜田 義昌
内田 良男	名古屋大学
大内 俊二	木更津工業高等専門学校
小野 英夫	明星大学
景山 三平	広島大学
栗原 孝次	岡山大学
澤田 利夫	東京理科大学
塩谷 実
島田 俊郎	明治大学
杉山 高一	中央大学
竹内 清	石巻専修大学
平川 孝三郎	明星大学
松下 嘉米男	統計数理研究所
松原 望	東京大学
丸山 久美子	聖学院大学
水谷 弘
水野 担
三宅 章彦	日本医科大学
村上 征勝	統計数理研究所
村上 正康	千葉大学