平成81996)年度 共同研究B実施報告書

 

課題番号

8−共研−4

専門分類

3

研究課題名

季節調整への力学系アプローチ

フリガナ

代表者氏名

オザキ トオル

尾崎 統

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

予測制御研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

季節変動を含む時系列を白色雑音によって駆動される力学系の出力ととらえ、データから力学系を推定することにより、季節調整、予測、フィルター、平滑化、制御の問題を統一的に取り扱うことをめざす。


官庁統計、経済統計などで利用される季節調整法を力学系の統計的解析の立場から分析し、季節調整を力学系のモデル同定によって実現されることを種々の季節調整力学系の例を導入利用して示した。
具体的には、1)米国センサス局の季節調整法X11の手法を状態空間を使って実現する動的X11モデルを導入し、そのパフォーマンスをためし、実際のX11法と比べて有効に働くことを確認した。
2)季節成分のモデルとして種々のヴァリエーションを考えその有効性をチェックし、最終的に三種類の季節モデル(タンデム、パラレル、動的BAYSEA)を採用して動的X11モデルに組み込んだ。
3)動的X11モデルから変数変換によって変形動的X11モデルを導入し推定トレンドの比較をし、動的X11モデルの場合と同じくバイアスの修正が働くことを確認した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

尾崎統、「動的X11モデルと非線形季節調整」統計数理、発表予定。
尾崎統、「木村 武氏の論文"季節調整に関する実務的問題" へのコメント」統計数理、発表予定。

尾崎統、Thomson,P.J. 「X11力学系と非線形季節調整」日本統計学会1997年大会、7月23日。

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

昨年度に引き続き、ニュージーランド統計局のデータを用いて、種々のデータに応じて力学系のタイプも変化させる必要があるか否かのチェックを行なう。年度末には尾崎はニュージーランド側の招へいでヴィクトリア大学を訪問し最後の詰めと研究のまとめなどについて話し合う予定。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

Thomson Peter, James

Victoria University of Wellington