平成122000)年度 客員型研究実施報告書

 

課題番号

12−共研−3002

専門分類

7

研究課題名

因果推論を支える統計学の基盤充実の方向検討

フリガナ

代表者氏名

ヤナギモト タケミ

柳本 武美

ローマ字

Yanagimoto, Takemi

所属機関

統計数理研究所

所属部局

領域統計研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

14 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

治療あるいは薬の効果と安全性を量的に評価するための基本的な枠組みは、今日では統計学
にその基礎が置かれている。良く計画された試験・調査から得られたデータの評価を通してな
されている。教科書通りの統計的な推論形式が、科学的な推論の場でも更にはその科学的な推
論に基づいた行政判断の場でも、最も幅広く受け入れられている分野である。
 統計的な判断が実際に有効に運用されるためには人的、物的資源を含めてその基盤が充実さ
れなければならない。多くの分野と共通するように、国際化・情報化・高度組織化がキーワー
ドである。更に付け加えるとすれば先進諸国中での後進性がある。またこの研究では理論的な
研究とは異なり、実際の臨床試験あるいは観察研究の実施を直接的に視野に入れた研究が求め
られる。
 柳本は、月例研究会「臨床試験における因果推論」を開催すると共に、濱野と共に5月例会
で報告した。その結果を臨床評価誌に投稿した。また、内地研究員として滞在中の山口教授と
共に、「インターネット時代における統計教育」を開催し、山口教授と共に統計教育の在り方
を考察した。
 竹内は客員として、統計数理研究所の所員と研究交流を進めると共に、北里大学において、
臨床試験実施組織の充実の努力を行った。津谷はEBM教育を実践すると共に、東大薬学部に
おいて設置された薬剤経済の研究の方向を開拓した。佐藤は京都大での生物統計学教育を充実
させると共に、PMSに係る新しいセンターの立ち上げに努力した。これらの動きは基盤充実の
ための具体的な動きである。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

1)柳本 武美,濱野 鉄太郎:臨床試験における登録?その役割と改善の方向?,
臨床評価,28,341-349,2001.(Jan)
2)柳本武美:多様性と共生の社会で求められるエビデンスの要件,総合研究大学院大学
共同研究報告書,2001。

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

磯貝 恭史

大阪大学

大瀧 慈

広島大学

金藤 浩司

統計数理研究所

佐藤 俊哉

京都大学

高木 廣文

新潟大学

竹内 正弘

北里大学

津谷 喜一郎

東京医科歯科大学

椿 広計

筑波大学

比江島 欣慎

山梨医科大学

藤井 良宜

宮崎大学

南 美穂子

統計数理研究所

山本 英二

岡山理科大学

汪 金芳

統計数理研究所