平成クオ1989)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

クオ−共研−57

専門分類

6

研究課題名

地震波の自動処理に関する研究

フリガナ

代表者氏名

タカナミ テツオ

高波 鐵夫

ローマ字

所属機関

北海道大学

所属部局

理学部

職  名

助手

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

地震予知は社会的にも大きな関心を集める重要な問題であり,地震予知を目的として観測網が各地に設けられている。そこから得られる大量の情報を有効に利用するためには得られたデータを自動的に処理,解析するシステムを開発する必要がある。この研究では非定常時系列モデルの利用あるいは新しい統計的モデルの導入によって地震データの自動処理のための新しい方法論を開発し,実地に検証することを目的とする。


すでに地震波の自動処理のための基礎的研究として始めた「地震波の識別」はほぼ完成されて,次のステップとしてP波時刻の判定,S波時刻の判定の問題があった。この共同研究でこの課題にとり組み,実際の地震波自動処理ルーテンに適用できるまでに進められた。
地震予知の大きな柱に地震が何時,何処に,どの位の大きさで起きたかを素早く知るための自動処理装置の開発がある。この共同研究はその目標に沿って始められ貴重な成果が得られたと言える。とくに貴研究所で開発された「TIMSAC84」のソフトは代々の研究を進める上で大変役に立ち,これをもとに各種の改善を試みて実際の実時間処理に適用できるようになった。
またこの共同研究で開発してきた手法について国内は勿論,海外からも強い関心が寄せられて,研究代表者の高波は平成2年4月にブルガリア科学アカデミー,地球物理学研究所に招待され,講演を行ってきた。またソフトのコピー要求も各方面から寄せられている。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

1.博士論文:高波鉄夫,“A Study of Detection and extroetion methods for microearthguake waves by autoregressive models”,北海道大学,1990.
2.T.Takanami and G.Kitagawa,“Estimiation of the Arrival Times of Leismic Waves by Multivariate time Series Model,Technical Report of the Institute of Statistical Mathematics,1990.
3.その他「地震学会」「物理探査学会」,「西太平洋地球物理学会」等で口答発表を行ってきた。


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

1.時系列モデルによる地震波自動検出法の改良を行なう。
2.震源の推定法およびその計算法の改良を行なう。
3.微小地震波形の抽出法および地震以外の波形との判別法の研究を行なう。
4.P波とS波の分離のための3次元時系列モデルの同定を行なう。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

北川 源四郎

統計数理研究所