平成41992)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

4−共研−93

専門分類

8

研究課題名

源氏物語の計量分析

フリガナ

代表者氏名

ムラカミ マサカツ

村上 征勝

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

領域統計研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

7 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

源氏物語は平安中期に紫式部の手により成立したと考えられている。しかし古来その作者に就ては疑義が唱えられ、様々な学説が交錯している。中でも、宇治十帖大弐三位著作説は有力である。本研究は計量文献学的な視点から「源氏物語」の特徴を明らかにするとともに、この問題の解決に資せんとするものである。


源氏物語は平安中期に紫式部の手により成立したと考えられている。しかし古来その作者については疑義がとなえられ、様々な学説が交錯している。本研究は3年の計画で計量文献学的な視点からこの問題の解決を計り、加えて、平安期の日本語の計量的な特色を把握することを目的としている。
研究2年目の今年は昨年度入力した「源氏物語大成」(中央公論社)のフルテキストデータベースの校正を行ない、その後文章を「分かち書き」し品詞情報を付加した。また、紫式部の文章と比較するため、江戸時代に本居宣長が源氏物語に文体を似せて書いたとされる「手枕」の巻を入力し、「源氏物語」と同様に「分かち書き」し品詞情報を付加した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

?上田 裕一、上田 英代、樺島 忠夫、村上 征勝、仲川 隆弘
源氏物語の計量分析(1)?源氏物語大成に基づく品詞情報付きデータベース?
第5回文献情報のデータベースとその利用に関する研究 1993年3月
?村上 征勝、上田 裕一、上田 英代、樺島 忠夫、岩本 渉
源氏物語の計量分析(2)?品詞情報に基づく計量分析?
第5回文献情報のデータベースとその利用に関する研究 1993年3月

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

源氏物語の各巻における和歌の出現数、比喩の使用率、文の長さなどの文に関する情報、品詞の使用率などの文法情報、単語の出現率などの言葉に関する情報を用いて、各巻の計量的な特徴を把握するため、3年の計画で開始した。2年目の今年は、前年度に入力した「源氏物語」の本文に就て、校正、分かち書き、文法情報の作成を行う。
なお、分かち書き、文法情報の作成に就いては今回新たに研究代表者に於いて、自動処理プログラムを作成する。これは、「源氏物語」のみならず日本語文献全般にわたり広く適用が可能であり、日本語文献の解析に大きな力を発揮すると思われる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

上田 英代

古典総合研究所

上田 裕一

もとぶ野毛病院

樺島 忠夫

 

岸野 洋久

東京大学

古瀬 順一

群馬大学

斉藤 龍亀

札幌学院大学