様式Ｃ－３

平成30（2018）年度　共同研究集会実施報告書

課題番号	30－共研－5005		分野分類			統計数理研究所内分野分類			b
						主要研究分野分類			3
研究課題名	生体信号・イメージングデータ解析に基づく医療・健康データ科学の展開
フリガナ代表者氏名	キヨノケン清野健				ローマ字		Kiyono Ken
所属機関	大阪大学
所属部局	大学院基礎工学研究科
職　　名	教授
配分経費	研究費	40千円		旅　費		334千円		研究参加者数		32　人

研究目的と成果（経過）の概要

　生体において計測される生体信号・イメージングデータはシステムの複雑性を反映した動的振る舞いを示す．そのような動的特性の定量化と理解は，生体機能評価や診断・予後予測において非常に重要である．本研究集会では, 多様な生体信号・生体イメージングデータを解析し, 数理科学的, 生物・医学的な理解を深めるために，医療・健康データ科学に関連した研究者が今後の発展について議論する場を提供することを目的とする.
　本課題「生体信号・イメージングデータ解析に基づく医療・健康データ科学の展開」では，2018年10月18日（木）19日（金）の2日間，共同研究集会を統計数理研究所セミナー室1（3階D305）において開催した．講演内容は以下の19件である．
10月18日(木)
Beyond synchrony: 二者間の競争的行為における双方向の情報伝達岡崎俊太郎（早稲田大学）
早産児・正期産児の口唇運動（mouthing movements）と睡眠の関係佐治量哉（玉川大学）
母子インタラクション中における乳児の行動生理変化の検討吉田さちね，船戸弘正（東邦大医）
乳幼児心拍変動特性の検討清野健（大阪大学）
労働環境におけるウェルネス管理のための体調評価指標植田隼平 (大阪大学)
フィールドにおける運動時の熱中症予防を目指した生体信号データの活用加藤一聖（早稲田大学）
暑熱ストレス評価システムの発展に向けて中江悟司（大阪大学）
サポートベクターマシンを用いた精神負荷と呼吸統制時の心拍変動解析による精神疾患患者のスクリーニング法小林茉以，孫光鎬（電気通信大学）
衛生基準内の二酸化炭素濃度上昇が心拍変動特性に与える影響の検討金子美樹（大阪大学）
対象への関心度が選好課題中の眼球運動に与える影響百瀬桂子（早稲田大学）
聴覚系神経補綴における最適電気刺激波形の設計簑弘幸 (関東学院大学)
第１種と第２種のフラクショナルガンマ過程の数理と逆問題金野秀敏 (筑波大学名誉教授)
10月19日(金)
粒子フィルタによるEEGからの脳内ダイポール推定日野英逸（統計数理研究所）
心房細動患者の心拍変動の統計分布と脳梗塞発症リスクの関係性松岡亮 (関西学院大学)
Copula正値時間周波数分布と瞬時等価帯域幅吉田久（近畿大学）
Deep Learningのバイオ・医療画像応用新岡宏彦（大阪大学）
周波数ミスマッチ脳磁場反応とブラインド源分離岸田邦治 (岐阜大学名誉教授)
多重スケールSavitzky-Golayフィルタを用いた最適平滑化の実現藤田　壌（大阪大学）
1チャンネル心電情報曲線からの呼吸数推定の検討中田章夫（大阪大学）

　参加者は30人を超え，最新の成果について有意義な議論が行われた．

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

2018年10月18日（木）19日（金）に開催した講演内容についての，リポートを100部発行した．講演者の所属先を中心に，筑波大学、東京大学，九州大学、大阪大学、早稲田大学、国士舘大学、産業技術総合研究所、新潟大学、近畿大学などに配布した．

研究参加者一覧
氏名	所属機関
相原孝次	株式会社国際電気通信基礎技術研究所・脳情報通信総合研究所・脳情報解析研究所
稲田慎	姫路獨協大学
植田隼平	大阪大学大学院
内山祐介	筑波大学
岸田邦治	岐阜大学
小林茉以	電気通信大学
金野秀敏	国立大学法人筑波大学
斎藤翔太	新潟大学大学院
島谷哲史	大阪大学
杉野寿樹	近畿大学
孫光鎬	電気通信大学
高木智弘	近畿大学大学院
武田祐輔	株式会社国際電気通信基礎技術研究所・脳情報通信総合研究所・脳情報解析研究所
田中綜一郎	近畿大学大学院
田中尚樹	東洋大学
田村義保	統計数理研究所
辻本裕	大阪大学大学院
飛松省三	九州大学
新岡宏彦	大阪大学
藤田壌	大阪大学大学院
藤本仰一	大阪大学大学院
戸次直明	早稲田大学
堀潤一	新潟大学
松岡亮	関西学院大学
三木裕貴	大阪大学
簑弘幸	関東学院大学
三分一史和	統計数理研究所
百瀬桂子	早稲田大学
八名和夫	法政大学
吉田久	近畿大学
吉野公三	関西学院大学