平成21(2009)年度 重点型研究実施報告書
課題番号 |
21−共研−4112 |
分野分類 |
統計数理研究所内分野分類 |
a |
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主要研究分野分類 |
3 |
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研究課題名 |
北方森林生態系における植生定着サイトとしての倒木の機能評価 |
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重点テーマ |
フィールド生態学と統計数理 |
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フリガナ 代表者氏名 |
ヨシダトシヤ 吉田 俊也 |
ローマ字 |
YOSHIDA Toshiya |
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所属機関 |
北海道大学 |
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所属部局 |
北方生物圏フィールド科学センター |
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職 名 |
助教 |
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配分経費 |
研究費 |
0千円 |
旅 費 |
0千円 |
研究参加者数 |
4 人 |
研究目的と成果(経過)の概要 |
倒木・枯死木は、多様な動植物種のハビタットとして機能する、生態系の重要な構成要素である。とくに北方の天然性林においては、倒木や根返りが樹木実生の定着サイトになることから、森林全体の動態にも大きく寄与する。このような倒木の機能については既存研究も数多く、よく理解されている。しかし、倒木上における植生の定着は、倒木の腐朽にともなって生じる遅々とした過程であるにも関わらず、従来は長期的な観測データが欠けていた。また、倒木は、空間的に不均質に生じる構造であり、その機能も、森林内の構造や地形などの局所的な影響をとおして、ばらつきが大きい。しかしこのような不均質性を、空間統計学的な手法で解析した研究は限られている。本申請課題においては、倒木の発生に関わる空間的な特性の評価、および倒木の植生定着サイトとしての機能の評価を、重点テーマ「フィールド生態学と統計数理」の目的に沿って、従来の経験的・定性的評価から前進させることを試みた。具体的には、北海道の天然性林を対象として、既存データと新規の野外調査の結果をもとに、森林内の空間的な不均質性と関連付けた解析を行なった。まず倒木の供給パターンの解析を試みた。野外に孤立化させた森林(面積400m2, 1600m2, 6400m2)を複数設定し、10年間の動態を追跡したうえで解析を行った。その結果、林分サイズの影響は、大規模な台風の影響を受けた5年間については認めらないことが明らかになった。この結果は、林分内の立木の個体単位で解析した場合も同様であったが、台風の影響を受けなかった期間については、林分のエッジから20mを超えると樹木の死亡率が大きく減少することが見積もられた(Yoshida et al. in submission)。また、この台風時に生じた倒木には、とくに根返り部に多数の新規植生が定着していた。その密度と動態を記録し、各調査区で計測された光・土壌・種子供給環境の影響を、主要な樹種別に明らかにした(Yoshida and Harada, in prep)。これらの知見を国際研究集会で発表するとともに、北海道における生態学的資源管理にむけて、関連する論考を行なった。 |
当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等) |
論文発表 |
研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。 |
該当なし |
研究参加者一覧 |
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氏名 |
所属機関 |
島谷 健一郎 |
統計数理研究所 |
富田 基史 |
東北大学 |
野口 真穂子 |
独立行政法人 森林総合研究所 四国支所 |