平成142002)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

14−共研−2020

専門分類

2

研究課題名

データ指向型統計事例データベースの構築に関する研究

フリガナ

代表者氏名

ヤマモト ヨシロウ

山本 義郎

ローマ字

Yamamoto Yoshiro

所属機関

多摩大学

所属部局

経営情報学部

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

7 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

本研究では,以下のテーマに対して研究を行った。
 統計教育の現場においては,教師側は様々な手法に対する適切な実データと問題を十分に有するわけ
ではない。その主な原因は,解析者を育てるべき統計教育の現場で,よい課題とデータの実例を十分に
利用できないからである。また,教育現場に限らず,実際の解析現場で「問題」と「解決方法」の事例
データベースがあれば,解析の糸口になる事が期待できる。そこで,本研究では,統計教育から実際の
データ解析までを含めた統合的な「データ指向」の事例データベースを構築することを目的としている。
将来的には、Web上に統計システムを構築し、事例データベースとの連携により,より多角的にデータ
解析の理解を促すシステムを目指している。
そのようなシステムを実現するための、システムの機能として中心的な役割を果たすのは,データの特
性や解析手順をデータの属性としてもつ実データのデータベース(DB)とその属性を基に解析を行うこ
とができる統計解析エンジン(SE)である。そのシステムのDBには,事例集として利用することに意味
があると考えられるデータを含んでいるデータ(一部は無償利用可能なもの)を準備している。それら
のデータはキーワードにより検索できるが、さらに、付随したサービスを受けられる工夫をした。
本システムを利用するユーザは,実際の解析に用いられたデータの解析事例を見ることができるだけで
なく,統計エンジンを利用して,そのデータの解析シナリオにしたがった解析が本システム内で再現で
きるようになる。また,ユーザのもっているデータの解析自身も行うことができ,同時にそのデータは
DBへ蓄積されるシステムを目指す。また,このデータ指向型の観点からデータへのアプローチの仕方
を学習する環境も提供を始めた。
本研究の最終目標である、事例データベース構築のために、これまでに構築されていたシステムを,データ
アーカイブ用のデータベースサーバを中心としたシステムとして再構築するために、以下の研究を行った。
(1)現在のシステムに収録されているデータにインターネット上で入手可能な有益なデータを,対象領域,
適用手法などの情報をデータベースに整理するとともに追加。
(2)データの検索を有効に行えるよう検索システムデータベースのキーワードを充実させる。その際に,多
方面からの検索が可能なインタフェースを設計。
(3)システムデータベースから解析事例として用いるためのデータの選別を行い、それらのデータに関して
解析の流れをまとめた。
共同研究初年度であることから、全てにおいて立ち上げ段階に関する研究を行った。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

・http://mo161.soci.ous.ac.jp/@d/
・http://www.sci.kagoshima-u.ac.jp/~drs/
T.Inoue,Y.Asahi,H.Yadohisa,and Y.Yamamoto(2002):A statistical data representation system on
the Web,Computational Statistics,17,367-378.
T.Inoue,H.Yadohisa and Y.Yamamoto(2002):Data representation system intended for statistical
education,Proceedings of Computational Statistics 2002:Short Communications and Posters(Provided
by CD-ROM).
井上達紀、山本義郎、宿久 洋、森 裕一,データ提示システムの構築?XploRe のサーバ・クライアントシス
テムを利用して?,2002年度統計関連学会,2002年9月,明星大学
森 裕一,飯塚誠也(2002).主成分分析における変数選択手法の考察。岡山理科大学紀要,38(A),受理済。
Mori,Y.and Iizuka,M.(2002).Consideration of selection methods and selected variables in variable
selection in principal component analysis
A.Takeuchi,H.Yadohisa,K.Yamaguchi,M.Watanabe and Ch.Asano(2002):Dynamic link library for
statistical analysis and its Excel interface,Computational Statistics,17,449-452.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

井上 達紀

早稲田大学

末永 勝征

鹿児島純心女子短期大学

田村 義保

統計数理研究所

中野 純司

統計数理研究所

森 裕一

岡山理科大学

宿久 洋

鹿児島大学