平成302018)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

30−共研−2042

分野分類

統計数理研究所内分野分類

e

主要研究分野分類

2

研究課題名

多様な環境におけるシンボリックデータ解析ソフトウェアの開発とその応用

フリガナ

代表者氏名

ミナミ ヒロユキ

南 弘征

ローマ字

Minami Hiroyuki

所属機関

北海道大学

所属部局

情報基盤センター

職  名

教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

245千円

研究参加者数

7 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

1980年代にフランスのDiday教授によって提案されたシンボリックデータ解析は、原データを相応の基準に則って集約化し、その集約化したものを対象として解析処理と解釈を行うパラダイムである。解析処理そのものは複雑になるが、対象データの絶対量は減り、また、相応の基準を適切にとることで、直截な原データ解析では辿り着き得ない解釈に至ることも期待される。
一方、昨今のビッグデータブームと照らし合わせれば、シンボリックデータ解析は極めて有望なパラダイムである。すなわち、情報密度の低さが指摘されるビッグデータに対して、しかるべき集約化を行うことで、相応の情報量の内在を期待できるとともに、結果の解釈が妥当と判断されれば、逆に集約化した基準にも意味づけを行うことが可能となるなど、新たな発展が期待できる。
研究代表者らはこれまでに、クラウド指向でのシンボリックデータ解析環境に関して研究を続けてきたが、昨今のパーソナルコンピュータの性能向上や、Pythonに代表される、比較的軽量とされる動作環境での実現も可能と判断し、検討を続けてきたことから本課題を申請した.
成果として,シンボリックデータ解析の枠組みに則った形で,実データとして,研究代表者が管理するインターネット上のサーバでの接続拒否履歴について,テキスト処理言語PerlとPythonを用いた解析を行い,国際会議で発表した.これらはプロトタイプとして単体のコンピュータにおいて実施したものであり,分散環境への展開は今後の課題として残された.

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

H. Minami (2018). Empirical Study on Analysis of Unauthorized-Access Log Data and its Visual Output. Book of Abstract, EUROPEAN CONFERENCE ON DATA ANALYSIS (ECDA) 2018, 86.
H. Minami (2019). Statistical Analysis of Unauthorized Internet Access Log Data and its Interpretation. Book of Abstract, EUROPEAN CONFERENCE ON DATA ANALYSIS (ECDA) 2019, 77.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

本テーマに係る研究会は研究分担者の日程ならびに予算との兼ね合いもあり,開催に至らなかった.

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

笠原 良

北海道大学

清水 信夫

統計数理研究所

庄 祐一

北海道大学

高橋 一真

北海道大学

藤平 英之

北海道大学

李 崎豪

北海道大学