平成262014)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

26−共研−2003

分野分類

統計数理研究所内分野分類

a

主要研究分野分類

3

研究課題名

北海道東部沿岸に生息するゼニガタアザラシの個体数推定方法の確立

フリガナ

代表者氏名

コバヤシ ユミ

小林 由美

ローマ字

Kobayashi Yumi

所属機関

北海道大学

所属部局

大学院水産科学研究院

職  名

研究員

配分経費

研究費

40千円

旅 費

64千円

研究参加者数

6 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

国のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されているが,漁業被害が大きな問題になっているゼニガタアザラシについて,正確な個体数推定を行い将来の個体群動態を予測することは,今後の保護管理を検討していく上で重要である.そこで,過去40年にわたる個体数調査データと個体識別データを用いて,本種の個体数推定方法を確立することを目的とした.
標識採捕法を用いることで,ゼニガタアザラシの個体の発見率を推定し,行列モデルを用いて,本種のintegrated population modelを作成した。ベイズ推定により算出された個体群増加率,生存率,平均余命等の個体群パラメータにより,今後の本種の保護管理に寄与する。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

2015年2月24日に行われたISM Symposium on Environmental Statistics 2015にて,研究成果の一部が Ecological statistics beginning with intensive field observations (Kenichiro Shimatani)の中で発表された。
また,2015年7月に札幌で開催される国際野生動物管理学術会議(IWMC 2015)のラウンドテーブル,Migration and distribution of Pinnipeds in Japanese-Russian watersの中で,Harbour seal(Y. Kobayashi et al.,)で発表予定である。

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

統計数理研究所共同利用研究2003(アザラシ個体数推定法)及び 2007(クローナル植物時空間解析)合同研究集会「推移行列モデルと個体群動態」を9月24日(水)〜25日(木)に開催した。
話題提供は下記の通り。
1.荒木(立命館)+島谷(統数研) クローナル植物のラメット動態
2.高田(北大) 生活史進化の解析にも使える密度依存推移行列
3.小林(北大水産)+島谷(統数研) ゼニガタアザラシ個体群動態
4.稲葉(生態研)論文精読
5.深谷(統数研)群集動態の行列モデル+中立モデル

参加者約20名により,有益な議論がされた。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

川島 美生

山梨県立ひばりヶ丘高校

柴田 泰宙

水産総合研究センター東北区水産研究所

島谷 健一郎

統計数理研究所

高田 壮則

北海道大学

藪田 慎司

帝京科学大学