平成81996)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

8−共研−22

専門分類

2

研究課題名

統計データ解析エキスパートシステムの構成法に関する研究

フリガナ

代表者氏名

ウチナミ セイイチ

打浪 清一

ローマ字

所属機関

九州工業大学

所属部局

情報工学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

15 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

専門家で無い人が統計データを解析するに当たり、どの解析手法を使えば良いのか、その解析結果をどのように解釈すれば良いのか分からず、間違った利用をしていることが良くある。そこで、統計解析を行うに際して使いやすい統計解析支援エキスパートシステムの構成法を、ケーススタディと理論面から検討し、効果的なシステム設計法の確率を目指す。


昨年の討論から各自更にシステムの作成・改良を行なった。統数研の田村氏から統計数理研究所に於けるソフトウェアの開発状況について報告があった。
一橋大学の中野氏からはShazamをインターネット上でグラフィカルユーザインターフェイスで利用出来るように作成したシステムについて紹介があつた。徳島文理大学の山本氏は時系列解析のためのグラフィカルユーザインターフェイスを昨年度より改良したものについて紹介した。
島根大の小林康幸氏は統計エキスパートシステムSTATEXのその後の進み具合と,今後の課題について報告した。九州工業大学の打浪は,今年度から始まった統計データベースの開示に関する重点研究に関連して,統計データベースが与えられた時プライバシーを守りながら最大限開示するデータの秘匿組み合わせを自動的に求めてくれるエキスパートシステムの作成を提案した。
岡山理科大の柳氏はオブジェクト指向を用いたデータ解析システムの設計法について,データと解析法のどちらをクラスとした方が良いかの更なる検討結果を報告した。岡山大学大学院の山本義郎氏はデータ辞書を用いて,解析できる範囲が自動的に判定できる統計解析システムの構築法について報告した。東京国際大学の佐藤英人氏は概念スキーマモデル機能の標準化の動向について紹介した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

佐藤英人:概念スキーマモデル機能CSMFの標準化、[情報処理]、Vol. 37 No. 7、1996.7、pp.646-650.
松田孝子:新しい文化基盤としてのインターネットワーク、石巻専修大学[経営学研究],Vol.8, No.2, pp.51-69 (1997).
Y. Kobayashi, S. Asada and T. Abe:Implementation of a Statistical Expert System: STATEX,[J. Japanese Soc. of Computa. Statist.], Vol.9, No.1, pp.61-74
打浪清一:統計データベースのセキュリティについて,[統計データの個票開示における開示制限の決定理論的評価],平成8年度科学研究補助金(重点研究)報告書,竹村彰通,1997年3月

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

過去数年間に亘り、統計解析エキスパートシステムを構築する為に、統計解析に関する知識・機能等について分析、システム分析、設計を行ってきた。その結果必要機能が明らかになり、黒板型のシステムが適している事が分かった。それに従い、各自が自分の分野で、試験システムを構築し、その状況を報告し合い、その評価・検討を行ってきた。オブジェクト指向的方法も良い事が分かった。本年度も更にこの試作版の検討を行うと共に、その改善法、システムの構築法の検討を行う。統計DBはその内容が千差万別でその利用法も種々あり、ソフトウェア構築側と統計解析理論の研究者側、利用者側と多くの側面があり、これら三者が集まり研究する所として、統数研は最適である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

刈谷 丈治

山口大学

Katumoya Albert

九州工業大学大学院

小林 郁典

徳島文理大学

小林 康幸

島根大学

佐藤 英人

東京国際大学

田村 義保

統計数理研究所

得丸 孝行

九州工業大学

中野 純司

統計数理研究所

林 篤裕

大学入試センター

松田 孝子

石巻専修大学

柳 貴久男

岡山理科大学

山本 由和

徳島文理大学

山本 義郎

岡山大学大学院

力宗 幸男

神戸商科大学