平成31991)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

3−共研−21

専門分類

3

研究課題名

生体システムモデルの解析と合成

フリガナ

代表者氏名

アリガ マサヒロ

有賀 正浩

ローマ字

所属機関

東海大学福岡短期大学

所属部局

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

平成2年度の貴研究所での研究内容の継続と発展を目的として,今年度は生体システムの数理モデルに工学的理論を更に取り入れモデル化を行なうことを目指す。更に並行してABRモデルの解析を行う。


生体機能モデルの検討を今回はABRとのその周辺のモデルに対して行った。ABRに関してはその伝達特性と発生源の機能的推定を既にデータと共に行って来たが、それらの結果を前提とし、コンパートメントシステム的考察を取り入れて一つのモデルを解析した。モデルの基本要素であるコンパートメントに付属する多次元のパラメータに相当厳しい条件を付けた場合のモデルに関して、若干の解析結果を得た。
ABRのデータから伝達特性の中で等価速度の概念に相当するパラメータを反映するものを決定できるようにする為、先ず基本的なコンパートメントシステムモデルを設定し、その時間項を無視した伝達特性を調べた。その結果コンパートメントシステムを拡張して回路網モデルと重なる条件を決定し、ABRの伝達特性を反映できるシステムモデルを簡単な所から設定した。
第一に伝達時間0の条件の下に伝達関数の形を導いた。その結果データ中のある種の伝達関数を簡単なモデルで合成する為の一つの標準を作ることができた。条件は厳しく、各コンパートメントがキャパシタで置き換えをした要素に溜まるチャージ、ないしはポテンシャルで表される条件である。
実際の生体(ABRを含む)反応から得られるデータ中に含まれるモデルとしては上述の設定に賛成できる現象も見られるので、先ずこのような設定の下に解析を行った。コンパートメントを構成するパラメータのABRデータ中の情報との対応を検討し、今迄いろいろ検討されている電流双極子単一モデルでの解析や電磁モデルによる解析とは異なる機能的システム単位のような考え方を導入した。
生理的現象とその対象とを比較検討中であり、この単位的考察は意味あるものであることが判って来た。今後は更に条件を緩くした現象のより精密なモデル化を検討する所である。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

既に平成2年度に共同研究を行なっており,申請者らの研究方向と貴研究所の研究内容とは共同研究上極めて適合している点,及び現時点若干の結果を得ており更に研究内容を発展させたい為。
更に申請者の地理的・学究的必要性など経費の軽減も必要である点などの理由による。
以上の諸点より申請申し上げる次第である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

加藤 修一

帝京技術科学大学

関谷 富男

防衛医科大学校

宮里 義彦

統計数理研究所