平成51993)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

5−共研−48

専門分類

5

研究課題名

視聴行動のパターン認識に関する研究

フリガナ

代表者氏名

マエカワ マモル

前川 守

ローマ字

所属機関

電気通信大学

所属部局

大学院情報システム学研究科

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

9 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

計算機の発明以来、いろいろな対象について、パターン認識の可能性が検討されてきた。動くヒトの顔認識もパターン認識の一つである。本研究はテレビの視聴行動を自動的に把握するための顔認識、個人識別の方法論の研究、それにもとずいた個人視聴測定システムの開発研究を行う。


人物画像の固定を目指して研究を進めた。対象は特定少数の人物画像であるが、撮影条件が劣悪である。こうした解像度の低い、また、大きさ、位置、傾き等のすべてが変化する画像に対しては、幾何学的特徴、たとえば、目、鼻、口等を認識して、それらの特徴を見出す方法は適用が極めて困難である。従って、KL展開、自己相関、相互相関などの統計的な手法に頼らざるをえない。こうした方式では、照明の変化、位置、大きさ、傾き等の変化に依存するものが多く、正規化が重要なポイントとなる。また、それ以前の問題として、画像の中から、顔部分を切り出すことが相当に困難な課題である。こうした諸々の劣悪条件のもとで、それらを克服すべく努力をした結果、ビデオ画像中での人物画像をある程度まで固定できるようになった。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

戴瑩、中野康明、宮尾秀俊 複雑背景中の顔画像の抽出と識別 信州大学工学部紀要、74号、77-87頁、1994年2月


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

本研究は、具体的に視聴行動を測定するために、実際の家庭環境下におけるテレビ視聴エリアの室内をITVテレビなどで撮像した2次元画面から、複数の動くヒトの追跡補足手法、顔部分だけを切り出す手法、個人識別の固定方法などの研究を行う。
従来の研究は認識対象の背景を無色に近くして対象を切り出ししやすい画面からであったのに対して、本研究では複雑かつ時時刻刻変化する生活空間の中で認識対象を検出・切り出しする方法論の開発が特徴的研究である。
個人識別法の研究に関しては2次元画像によるパターン認識が中心になるが、高次局所自己相関の特徴の利用、低解像画像による識別法の研究開発も行う。これらの研究を実施するに当たっては、統計科学と情報システム工学分野との共同研究が不可欠である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

阿部 聡

東京大学大学院

遠藤 孝信

電気通信大学大学院

駒澤 勉

統計数理研究所

杉浦 信行

電気通信大学大学院

田村 義保

統計数理研究所

中野 康明

信州大学

中村 公治

東京大学大学院

宮尾 秀俊

信州大学