平成25(2013)年度 一般研究1実施報告書
| 課題番号 | 25−共研−1001 | 分野分類 | 統計数理研究所内分野分類 | a | ||
| 主要研究分野分類 | 3 | |||||
| 研究課題名 | 細胞内ダイナミクスのデータ同化手法を用いた解析 | |||||
| フリガナ 代表者氏名 | キムラ アカツキ 木村 暁 | ローマ字 | Kimura Akatsuki | |||
| 所属機関 | 国立遺伝学研究所 | |||||
| 所属部局 | 構造遺伝学研究センター | |||||
| 職 名 | 准教授 | |||||
| 研究目的と成果(経過)の概要 | 
| 本研究課題では、細胞内のダイナミックな細胞質流動などの現象を対象に、その流動の原動力の空間分布をデータ同化手法を用いて推定することを目的とした。本研究は統計数理研究所樋口教授と長尾准教授(現・東京大学)との共同研究である。「細胞質流動」とは、細胞内で細胞質全体が大きく流動する現象であるが、植物細胞では解析が進んでいるものの動物細胞での流動の発生メカニズムには不明な点が多い。これまでの樋口教授、長尾准教授との共同研究で、流体シミュレーションで細胞質流動を再現するパラメータをデータ同化手法を用いて推定する方法を確立しつつあった(平成23および24年度における共同利用研究)。本研究では、この方法を完成させ、モデル生物である線虫に加え、マウスの卵細胞における細胞質流動の解析を行い、原動力の空間分布を推定することに成功した。その結果、線虫とマウスの細胞質流動の相違点が浮かび上がり、両者の細胞質流動の機能との違いについて考察することができた。この成果は論文投稿準備中である。また、この手法を「細胞質流動」以外にも応用するために、細胞内の中心体という小器官の配置の解析を開始した。この対象については、本年度はデータ同化解析につなげるための顕微鏡観察データの取得やモデルの構築を行った。なお、本研究課題に関わる統計数理研究所への来所日数は0日だが、樋口教授や長尾准教授との議論は研究合宿やメール、電話等で十分に行い、また統計数理研究所のスーパーコンピュータの利用も遠隔からのログインで行っているので、統計数理研究所の人的・物的資源は十分に活用させていただいて、研究成果に結びついていることを申し添える。 | 
| 当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等) | 
| 木村暁「細胞生物学研究におけるデータ中心科学的アプローチ」融合研究プロジェクト冬合宿2014. 2014年2月24-25日. 葉山 | 
| 研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。 | 
| 該当ありません。 | 
| 研究参加者一覧 | |
| 氏名 | 所属機関 |