平成13（2001）年度　一般研究１実施報告書

課題番号	13−共研−1003	専門分類	3
研究課題名	臨床における経時データの解析
フリガナ 代表者氏名	ヤフネ アキフミ 矢船 明史	ローマ字	Yafune Akifumi
所属機関	北里大学
所属部局	大学院薬学研究科　臨床統計部門
職　　名	講師
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研究目的と成果（経過）の概要

本年度の共同研究では,まず,前年度から継続する形で,実際の臨床試験における重要な問題の一つである
血液中薬物濃度測定用サンプリングスケジュールの変更という点に関して,Kullback-Leiber情報量に基づく
アプローチによる研究結果をStatistics in Medicineに発表した。
　次に,実際の薬物動態解析において,簡便さのために,一般的に用いられる測定値自身による重み付け最小
二乗法について,その統計学的問題点を検討し,その結果を臨床薬理系の雑誌に発表した。
　さらに,臨床の現場では,様々なイベントの発生と血液中薬物濃度との関連について検討されることがあり,
その際には血液中薬物濃度の経時的推移が重要なポイントとなる。この点を考慮して,本年度の共同研究では,
血液中薬物濃度の経時的推移についての信頼帯推定を試み,その結果をResearch Memorandumに発表するとと
もに,現在,海外誌へ投稿中である。
　以上が,本年度の共同研究による主な成果である。

　前年度からの検討課題であった臨床試験における欠測データに対するアプローチおよびEICによる
アプローチという点に関しては,本年度の共同研究においても具体的な成果を上げるまでには到ってお
らず,次年度以降も継続して検討を行う予定である。

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

1)Yafune,A.and Ishiguro,M.(2001).Modification of pharmacokinetic sampling schedules in clinical
phase I trials:A use of the Kullback-Leibler information,Statistics in Medicine,20,1033-1049.
2)矢船明史,(2001)。測定値による重み付けを用いた非線形最小二乗法による薬物動態解析の統計学的問題
点,臨床薬理,52,319-323。
3)矢船明史,(2001)。漢方処方長期投与症例におけるイベント発生率の統計的評価,日本東洋医学雑
誌,52,319-323。
4)Yafune,A.and Ishiguro,M.(2001).A simulation-based confidence band for drug concentrations
in blood:An application to clinical phase I trial,Research Memorandum,No.822,The Institute
of Statistical Mathematics.
5)Yafune,A.and Cyong,J.G.(2001).Population pharmacokinetic analysis of ephedrine in Kampo
prescriptions:A study in healthy volunteers and clinical use of the pharmacokinetic results,
International Journal of Clinical Pharmacology,21,95-102.

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研究参加者一覧
氏名	所属機関
石黒 真木夫	統計数理研究所