昭和611986)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

61−共研−76

専門分類

9

研究課題名

安全性評価における統計解析−特に超加変動の処理−

フリガナ

代表者氏名

ヤナギモト タケミ

柳本 武美

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

領域統計研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

8 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

前年度に引き続いて超加変動の解析についての研究を行う。1つは同一胎仔の効果を考慮してBeta−Binomial分布を誤差分布として,用量−反応モデルとしてロジスティック型を仮定するモデルの研究である。直観的に信じられていた頑健性がないことがシミュレーションによって確かめられている。これに対応する理論的結果が得られつゝある。この結果を下に逆に類似モデルの下でシミュレーションを行う。他の1つは多くの母数をもつモデルとみなしてBeta−Binomial分布の有効性を調べることである。


前年度に引き続いて超加変動の解析についての研究を行った。1つは同一胎仔の効果を考慮してBeta−Binomial分布を誤差分布として,用量−反応モデルとしてロジスティック型を仮定するモデルの研究である。直観的に信じられていた頑健性がないことがシミュレーションによって確かめられている。
これに対応する理論的結果が得られつゝある。この結果を下に,逆に類似モデルの下でシミュレーションを行う。他の1つは多くの母数をもつモデルとみなしてBeta−Binomial分布の有効性を調べることである。
前者についてはシミュレーション研究と理論的な研究が山本と柳本によって推進された。Kupper−山本らによって求められた頑健性のなさが,モデルのゆがみにあることが確かめられた。このことは漸近分布理論において真の分布が現実に適用した分布より広いという実際的な設定によって生じる病理的な現象とみなすことができる。結果を別掲の論文としてまとめ,研究会において研究すると共に投稿中である。
後者については研究を行ったが,未だまとまっていない。継続して研究を行う予定である。
上記の研究の遂行に伴い,この研究の統計的理論面が混合モデルに関する分布理論であり,その応用範囲が当初考えていたより幅広いことが分ってきた。実際GLPの施行など毒性データの日常的な蓄積が盛んになって,実験の繰り返えし誤差の評価が重要になってきた。繰り返えし誤差を表現するのは混合モデルが自然である。当然繰り返えし誤差が存在することは望ましいことではないが現実に存在するかもしれない。
藤野は品質管理において日間変動を評価するためにbeta−binomial modelを仮定し,その分布の近似計算を研究していた。この研究は当研究の目的と極めて近いので参加を要請し共同研究を開始した。また白石の参加も得た。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

山本英二 柳本武美,Litter effect to dose−responce curve estimation:(投稿中)
科研費シンポジウム「離型データ解析」において報告


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

前年度に引き続いて超加変動の解析についての研究を行う。1つは同一胎仔の効果を考慮してBeta−Binomial分布を誤差分布として,用量−反応モデルとしてロジスティック型を仮定するモデルの研究である。直観的に信じられていた頑健性がないことがシミュレーションによって確かめられている。これに対応する理論的結果が得られつゝある。この結果を下に逆に類似モデルの下でシミュレーションを行う。他の1つは多くの母数をもつモデルとみなしてBeta−Binomial分布の有効性を調べることである。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

岡崎 卓

統計数理研究所

越智 義道

大分大学

白石 高章

筑波大学

Daniel Krewski

Environmental Health Center,Canada

藤田 正一郎

放射線影響研究所

藤野 和建

長岡技術科学大学

山本 英二

岡山理科大学