平成202008)年度 一般研究1実施報告書

 

課題番号

20−共研−1006

分野分類

統計数理研究所内分野分類

d

主要研究分野分類

7

研究課題名

統計的日本人研究のための調査法の基礎的な検討 ― 特に質問文の検討

フリガナ

代表者氏名

サカモト ヨシユキ

坂元 慶行

ローマ字

Sakamoto Yoshiyuki

所属機関

一橋大学

所属部局

大学院経済学研究科

職  名

特任教授

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

 2003(平成15)年に実施された「第11次 国民性調査」では、意識に関する質問に対する回答結果の変化が数字上は小さく、その点がこの2003(平成15)年調査の最大の特徴とも言える程であった。しかし、他方で、「拒否」の激増に因って回収率が低下した、「わからない」や「中間的な回答」の選択率が増加した等、大きな意識変化をうかがわせる動きも見られた。意識の変化は本当に小さかったのか、それとも、質問の陳腐化のせいで時代の動きを捉えきれなくなったのか。この点の解明の一助とするため、この研究では、これまであまり分析されてこなかった社会科学的な観点から過去の調査結果を見直すとともに、社会格差、少子化、高齢化社会等、これまで不十分であった領域の問題について考察することによって質問文の再検討を行うことを目的とした。特に、2008(平成20)年度は「第12次 国民性調査」の実施年にあたるため、調査の実施に備えて、以下の点について検討した。

1.これまでの国民性調査の調査結果だけでなく、2003(平成15)年の「第11次 国民性調査」以降に行われた吟味調査等の結果もまじえた分析に基づき、社会的な属性と意識の関係について再検討する。
2.格差社会、少子化、高齢化社会等、最近の社会現象についての、計量・非計量両面にわたる新しい分析や研究成果をレビューして、意識の新しい動向を捉え得る質問文について考察する。

 以上の課題に関して、メイルによる議論を含めて、検討し合った。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

 今年度の成果ではないが、関連する情報源としては以下のようなものがある。

坂元 慶行(2005).「日本人の国民性 50年の軌跡 ? 『日本人の国民性調査』から」,『統計数理』,53巻,3-33頁.
坂元 慶行(2005).「統計的日本人研究の最近の話題から 日本人の国民性 50年の軌跡」,ESTRELA,2005年7月号〜11月号,統計情報研究センター.

また、HPとしては統計数理研究所の「日本人の国民性調査と国際比較調査」がある。

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

特になし。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

土屋 隆裕

統計数理研究所

中村 隆

統計数理研究所

前田 忠彦

統計数理研究所