平成5（1993）年度　共同研究Ａ実施報告書

課題番号	5−共研−8			専門分類		1
研究課題名	連続して起こる事象の分布とその統計的応用
フリガナ 代表者氏名	ヒラノ　カツオミ 平野　勝臣			ローマ字
所属機関	統計数理研究所
所属部局	統計基礎研究系
職　　名	教授
所在地
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配分経費	研究費	0千円	旅　費		0千円		研究参加者数	3　人

研究目的と成果（経過）の概要

昨年に続き、独立ベルヌーイ試行の下で連続成功が起こるまでの試行数の分布を発展させることを目的とする。独立性をゆるめマルコフにすること、連続成功だけでなく連続失敗、またその早い方や、いずれもが起こるまでの試行数の分布およびその統計的性質を研究する。母数の推測や信頼性の問題に利用することについて研究を行う。


独立ベルヌーイ試行の下で連続成功が起こるまでの試行数の分布に関連した問題を発展させることが目的である。独立性の仮定をゆるめ、マルコフ系列やオーダーＫの２値系列において、Ｋ連続成功が起こるまでに起こる失敗の数の分布、成功の数の分布および位数ｊ（１＜ｊ＜ｋ）以上の成功の数の分布を求めた。また、これらのことからオーダーＫの幾何分布についての新しいgenesisを導いた。
オーダーＫの２項分布と密接に関係したConsecutive-k-out-of-n:Fシステムについてまとめ、総合報告を作成した。

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

Hirano,K. and Aki,S. On number of occurrences of success runs of specified length in a two-state Markov chain. Statistica Sinica Vol.3 313-323,1993.
Aki,S. and Hirano,K. Discrete distributions related to succession events in a two-state Markov chain.Statist. Sci. and Data Anal. (Matusita,K.et al.eds.) VSP,467-474,1993.
Aki,S. and Hirano,K. On waiting time distributions of succession events. Res.Memo.No.473,Inst.Statist.Math.1993.
Hirano,K. Consecutive-k-out-of-n:F systems. Res.Memo.No.493,Inst.Statist.Math.1993.

平野勝臣 安芸重雄、長さＫの成功連の数の確率分布。日本統計学会 1993.7.22.
平野勝臣　Consecutive-k-out-of-n:FシステムとオーダーＫの離散分布。科研費シンポジウム（於鹿児島大）1993.11.19.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

昨年の研究を続け、発展させる。独立性をゆるめマルコフにすると、上記の待ち時間分布は複雑な計算が要求される。これには今までの熟練した計算技術や数式処理による計算機チェックが不可欠である。相互の結果や研究討論を行うことで研究を進める。
統計数理研究所ではこの種の研究が継続されており、その実績を積み重ねている。また文献や計算機なども利用でき、当研究所で共同研究を行う環境が整っている。大阪大学で研究情報の交換を行うことにより、発展性が期待できるので職員旅費を要請した。

研究参加者一覧
氏名	所属機関
安芸　重雄	大阪大学
稲垣　宣生	大阪大学