平成81996)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

8−共研−4

専門分類

3

研究課題名

時系列解析の理論と応用

フリガナ

代表者氏名

ホソヤ ユウゾウ

細谷 雄三

ローマ字

所属機関

東北大学

所属部局

経済学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

45 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

時系列解析は、統計的推測、確率論の側面からの理論研究と、理学・工学・経済学・経営学等広範囲の応用研究からなり、現在、最も活発に研究が進展している統計学の分野である。本研究会は統計数理研究所を中心として、諸大学の理論・応用にわたる研究者が、研究発表・意見交換を通じて本分野の進展を計ることを目的とする。


本研究会は1996年11月 18,19日 の二日間にわたって統計数理研究所 3階セミナー室において開催された。
講演内容は、時系列のモデルと統計的推測理論に関するものと、ミクロマクロ経済時系列データ、音脆データ、大気汚染データ等を対象とした応用時系列解析に属するものからなる。
理論研究としては、茂野ー松田論文は、非線形性検定を新たに提案し、その漸近的性質を調べている。
庄司ー尾崎論文は、新しい局所線形化法とそれにもとずく最尤推定のアルゴリズムを提案している。
柿沢論文は、種々の乖離測度の下で推定を考察した。
矢島ー西埜論文は欠損値のある定常及び非定常ARモデルについて、二つの推定法を比較検討している。
畠中ー山田論文では、変化時点未知の構造変化を含む帰無仮説について、種々の単位根検定の漸近的性質を調べている。
細谷論文は、代替的な長期記憶モデルにもとずく疑似最尤法、疑似尤度比検定の漸近的性質を調べている。
姜ー北川論文は、階層構造を持つ状態空間モデルを展望した論文である。
佐藤論文は、同時転換ARMA-ARCHモデルにおける予測問題を扱っている。
応用研究では、吉本ー庄司ー吉本論文が米価変動に対する生産調整に、確率制御モデルを応用している。
近藤論文は、階層構造を持つ状態空間モデルによって、POSデータを分析している。
石黒ー清水論文は変形多変量ARモデルによって、大気揺らぎの多地点観測データを分析している。
加藤論文では、聴覚と発声機能の間のフィードバック関係をベイズ多変量モデルによって調べている。
中川論文は、 Markov Swtichingモデルによる、景気循環の推定と検定に関するものであり、姚論文は、金融と貿易のデータについて、一方向因果性を日本経済を対象として推定している。
研究会出席者数は、約三十名で、各々の研究報告について活発な質疑応答があり、また互いの研究に対する知見を深める意味でも、大変に有益な研究集会であった。
〔研究会の場合 開催期間: 11月18日〜11月19日 開催場所: 統計数理研究所〕


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

荒畑 恵美子

統計数理研究所

生駒 哲一

広島市立大学

石黒 真木夫

統計数理研究所

尾形 良彦

統計数理研究所

岡本 雅典

福山大学

尾崎 統

統計数理研究所

小滝 光博

広島大学

柿沢 佳秀

北海道大学

勝浦 正樹

名城大学

加藤 比呂子

NTT

刈屋 武昭

一橋大学

川崎 能典

統計数理研究所

北川 源四郎

統計数理研究所

Jiang Xing-Qi

旭川大学

国友 直人

東京大学

近藤 正男

鹿児島大学

酒井 英昭

京都大学

佐藤 整尚

統計数理研究所

茂野 洋志

     

庄司 功

筑波大学

竹内 惠行

大阪大学

田中 勝人

一橋大学

田中 稔

専修大学

谷口 正信

大阪大学

田村 義保

統計数理研究所

Chen Chung Hang

琉球大学

佃 良彦

東北大学

照井 伸彦

東北大学

豊岡 康行

福島大学

中野 純司

統計数理研究所

中村 博和

佐賀大学

西尾 敦

明治学院大学

樋口 知之

統計数理研究所

藤井 光昭

大学入試センター

甫喜本 司

北海道大学

前川 功一

広島大学

宮里 義彦

統計数理研究所

Yao Feng

香川大学

矢島 美寛

東京大学

山本 拓

一橋大学

吉田 朋広

東京大学

吉本 敦

宮崎大学

和合 肇

新潟大学

渡辺 則生

中央大学