平成51993)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

5−共研−5

専門分類

5

研究課題名

不連続な多体系の運動と統計

フリガナ

代表者氏名

タグチ ヨシヒロ

田口 善弘

ローマ字

所属機関

中央大学

所属部局

理工学部

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

16 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

元来、数理科学はニュートン以来、微分方程式を用いて書かれるのが当然とされ、微分方程式には書き表しにくいような現象は数理科科学の対象から除外されがちであった。
然るに、近年の計算機の発展に伴い、微分方程式ではあらわに書き下せないような現象が次第に統計力学の対象となりつつある。このような系の多体問題を討論するために広い分野の研究者を結集する。


本研究会においては工学、物理の諸分野から広く講演者が集められ、講演が行われた。粉粒体の研究は近年、工学、理学、農学など非常に多くの分野で研究が盛んに進められている分野でこの様な交流により研究が進展することが期待された。特に、最近の計算機の進歩による数値的シミュレーションの進展には目を見張るものがあり、この研究会でも非常に多くの研究成果が得られた。
例えば、離散要素法と呼ばれる手法では粉体粒子が粘弾性的な相互作用や摩擦力をもった粒子としてモデル化され、流動層、振動層、などのシミュレーションを非常に良く行うことができることが示された。
これに対し、流動層特定の方法にDSMC法がある。DSMC法はもともと、希薄流体のシミュレーションを行うために考え出された方法だが粒子間で非弾性衝突を考慮することにより粉体流動層を効率良く行うことができることが示された。
また、セルラ・オートマトンを用いた方法はホッパー流などの重力による流動に効果的であることが示された。これにより、複雑な離散要素法を用いることなく粉体流動を効率良く扱うことができることが解った。
この様に研究会を通じて数値的な方法の有効性が確認され、粉粒体研究に対して大きな貢献があった。開催期間:平成6.2.21〜2.23 開催場所:統計数理研究所


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

市来 健吾

東北大学大学院

大月 俊也

福井大学

小松 輝久

東北大学大学院

阪口 秀

神戸大学

佐々 真一

京都大学

関本 謙

名古屋大学

高安 秀樹

東北大学

田中 敏嗣

大阪大学

田村 義保

統計数理研究所

土井 正男

名古屋大学

西森 拓

茨城大学

早川 尚男

東北大学

日高 重助

同志社大学

森 滋勝

名古屋大学

湯 晋一

九州工業大学