昭和621987)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

62−共研−51

専門分類

5

研究課題名

Computational Biology and Nonlinear Dynamics

フリガナ

代表者氏名

カネコ クニヒコ

金子 邦彦

ローマ字

所属機関

東京大学

所属部局

教養学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

16 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

複雑な系の多様さをどうこうえるかは,人工知能・並列処理・進化のメカニズムの解明などの問題と関係して今後ますます重要になると思われる。これらの問題についてはさまざまな面からの接近が可能である。たとえば,
(1)大自由度力学系・スピングラス・散逸構造などにもとづくアプローチ
(2)統計学・予測理論にもとづくアプローチ
(3)脳研究からのアプローチ
(4)計算機アーキテクチャの面からのアプローチ
(5)情報理論的アプローチ
などが考えられるが,これらの分野の研究者間の交流をはかり,互いの方法論や成果について知ることはきわめて望ましいことと思われる。幸い,前年度は“Computational Biology and Nonlinear Dynamics”を当研究所の研究会としてひらくことができ,上記の趣旨を一部実現することができた。
今年度も,より一層の多様性と論点の深化をめざしつつ,上記の研究会を継続したい。


前回の研究会「Non linear Dynamics and Camputational Biology」は幸い好評であったが,今回はさらに範囲を拡張し,また実験的な研究を含めて,その続篇を計画することとした。
本研究会のねらいは,
1.通常一諸にならないような研究者が顔を合わせることで,新しい領域の生成の種子をまく。
2.数理科学の本質・限界について考える機会を作る。
3.最近,種々の分野への進出の著しい物理の研究者に対し,各分野の現状についての知識を普及する。
などにあった。
結果的に出席者は物理の研究者に限られず前回の参加者を含めた各分野の研究者が参加した。また,物理からの参加者も世話人の専門である統計物理・カオスに限られず企業研究者を含めた幅広い層の参加が得られた。
分野があまりに広範なため,内容がばらばらになることが心配されたが,幸いプログラムの組み方等の工夫がうまくいって,全体的な流れが分りやすいとの評を得ることができた。
1〜3のねらいについては,2,3についてはかなり目標を達成したと思われる。
1についても,思いがけない分野の関連が見出されるなどある程度は成功したが,さらに効果を上げるためには,合宿等をとり入れた長期計画にもとずいて「常連」を作り出す必要があることを感じた。
このような野心的・型破りの研究会を実現させてくださった統計数理研究所のスタッフに深く感謝する。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

相沢 洋二

早稲田大学

阿久津 泰弘

大阪大学

池上 高志

東京大学

池田 研介

京都大学

伊庭 幸人

統計数理研究所

川人 光男

大阪大学

佐野 雅巳

東北大学

篠本 滋

京都大学

島田 一平

日本大学

高野 宏

慶應義塾大学

武末 真二

学習院大学

田村 義保

統計数理研究所

津田 一郎

北海道大学

服部 哲弥

学習院大学

原尾 政輝

山形大学