平成12（2000）年度　一般研究１実施報告書

課題番号	12−共研−1017	専門分類	7
研究課題名	喘息発作に及ぼす環境諸因子の影響
フリガナ 代表者氏名	シミズ サトル 清水 悟	ローマ字	Shimizu, Satoru
所属機関	東京女子医科大学
所属部局	医学部
職　　名	助手
所在地
TEL		FAX
E-mail
URL

研究目的と成果（経過）の概要

2年間に夜間急病センターを受診した日々の喘息発作患者数(以下喘息と略す)と環境
因子(NO,NO2,SO2,SPM,気温及び相対湿度)の日平均値との関係を検討した。
喘息及び環境因子は解析のため,曜日の影響および不規則な日々の変動を除去したトレン
ドを推定した。喘息と汚染物質濃度の関係について,原時系列間,トレンド間および喘息
のトレンドと汚染物質の増加率の相関関係を検討し,さらに気温・湿度の上昇期・下降期
という位相を考慮した場合で比較した。
　原時系列では喘息に対して汚染物質は負の相関を示したが,トレンドではさらに,強い
負の相関が認められた。しかし喘息に対して汚染物質の増加率は,SPMを除いて,正の
有意な相関を示した。さらに気温・湿度とも下降期にある場合では喘息と汚染物質の増加
率とは有意な相関関係を認めた。なお、これらの研究成果は現在、原著論文として投稿中
である。

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

石黒真木夫・清水　悟,横浜の大気汚染のダイナミクス?大気揺らぎモデルによる解析,
統計数理研究所共同研究研究会「時系列解析の理論と応用」。(口頭発表),1996
清水　悟,石黒真木夫,大気環境データのダイナミックス,題64回日本統計学会(口頭発
表),1996
清水　悟,喘息発作受診の季節集中性と環境諸因子の関連?トレンド増加率の影響評価?,
統計数理,45(2),pp343-356,1997
Rahman,Md.Moshiur,Ishiguro,M.&Shimizu,S.,Estimating Linear Relationships Among
Multiple Trends of Nonstationary Time Series,Research Memorandum No.755,The
Institute of Statistical Mathematics.,2000

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

研究参加者一覧
氏名	所属機関
石黒 真木夫	統計数理研究所