平成81996)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

8−共研−90

専門分類

7

研究課題名

多数の分娩統計を用いた分娩予後と諸因子に関する解析

フリガナ

代表者氏名

ヤナイハラ タクミ

矢内原 巧

ローマ字

所属機関

昭和大学

所属部局

医学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

6 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

胎児仮死、新生児仮死と母体の既往歴、合併症、妊娠中毒症、子宮内胎児発育遅延などの妊娠中の異常、破水週数、破水から分娩までの期間など分娩時の異常など種々の分娩に関わる諸因子との関連について検討し、今後の妊娠・分娩管理に還元することを目的とする。


多数の分娩例を対象に我が国における分娩統計の基本データを得ることを目的とし、昭和大学病院およびその関連施設25病院の分娩例20,290件(1991年〜1993年)の解析を行った。
各施設に共通データ記入用紙を配布、回収した後パソコンに入力した。集計項目数は1例につき235項目である。データは中央大学理工学部にて大型コンピューターでデータ変換しSASを用いて解析を行った。正常及び異常分娩例における患者背景、合併症の種類、処置、転帰など比較し、クロス解析を含め203項目についての解析を行った。
本邦の産科統計としての各正常値を示すものと考えられる。これらのデータは各施設別及び全施設に分別でき、又正常のみならず各種の異常例や希有な症例・疾患の探索に直ちに対応できる施設間ネットワークにも応用できる。主な検査項目としては以下のものがある。 │
(1)患者背景としては、年齢、初産経産、血液型、感染症、前回妊娠分娩歴、肥満度、(2)妊娠中の異常としては、重症悪阻、切迫早流産、妊娠中毒症、胎盤機能不全、糖尿病合併等、(3)分娩様式としては、正常、吸引、鉗子、帝切、出血量、分娩時間、破水、陣痛促進剤使用、単胎、多胎、分娩誘発(その方法)、(4)胎児・新生児所見としては、胎児仮死、新生児仮死、児の各計測値、妊娠週数、NICU収容頻度、児転帰、等を主項目としこれらの相互関係につき検索を行った。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

本年度中に教室(昭和大学、中央大学)刊行物として発刊予定

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

昭和大学医学部産科婦人科学教室では昭和大学病院、昭和大学藤が丘病院をはじめとする関連20施設において1992年より1993年にかけて分娩に関わる諸因子と分娩予後について解析するためにデータを集積した。当初、このデータ解析にはパーソナルコンピュータ(NEC PC9801)を使用する予定であったが、一万件にも及ぶ膨大なデータ数と計算処理速度が遅いことより膨大な時間を要し、二次、三次の解析は事実上難しい状況にある。そこで統計数理研究所との共同によりデータ解析処理法を開発し、検討することを目的とする。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

河合 清文

昭和大学

斎藤 裕

昭和大学

杉山 高一

中央大学

鈴木 真

昭和大学

馬場 康維

統計数理研究所