平成28(2016)年度 共同利用登録実施報告書
課題番号 |
28−共研−19 |
分野分類 |
統計数理研究所内分野分類 |
a |
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主要研究分野分類 |
8 |
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研究課題名 |
沿岸海洋(汽水湖)における数値シミュレーションの高度化 |
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フリガナ 代表者氏名 |
アベ ヒロヤ 阿部 博哉 |
ローマ字 |
Abe Hiroya |
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所属機関 |
北海道大学 |
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所属部局 |
大学院環境科学院 |
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職 名 |
大学院生 博士課程 |
研究目的と成果の概要 |
申請者は北海道の沿岸域(汽水湖)における低次生態系の動態に関する研究を行っているが,海洋では現場観測を実施できる時間頻度や空間スケールが限られている。そのため,数値シミュレーションにより現況の再現(評価)を行うことができれば,観測値を時空間に内挿・外挿することが可能になる。沿岸域は外洋域と比較して環境の変動が大きく,どのような要因によって生態系が強く支配されているかを明らかにすることは容易ではない。また,これまで構築されてきたシミュレーション手法は空間的な精度が十分に確保されてこないことが多かった。そこで,本研究ではスーパーコンピューターを用いた数値シミュレーションにより,沿岸海洋における生態系の時空間的な動態を評価しようとするものである。本研究で用いるモデルは3次元モデルであり,計算負荷が高い。そのため,計算機の性能によって計算時間が大きく異なってくる。高性能なコンピューターシステムを用いることで,様々なシナリオを対象とした計算が可能になる。本研究の対象海域は厚岸湖及び厚岸湾とし,現況計算に加えて海草藻場の有無や河川負荷量の増減に対する低次生態系の応答を評価した。その結果,厚岸湖内の水質は海草藻場の存在や河川水の流入によって大きく変動することが示された。 |