平成クオ1989)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

クオ−共研−73

専門分類

7

研究課題名

リウマチに及ぼす気象の影響の統計的研究

フリガナ

代表者氏名

ババ ヤスマサ

馬場 康維

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

統計科学情報センター

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

リウマチ患者の関節の痛みと日常生活における動作を指標として,気象とリウマチの関係を種々の角度から検討した結果,各種症状の気象依存性のある患者のいることが判明した。今年度は過年度の結果をもとに台風の通過等による気温,気圧などの急激な変化に患者の病態のstageがどう変化するかを検討し,気象の短期変動から,リウマチ指標の変化を予測する方法を研究する。


昨年度までの研究で,リウマチ患者の関節の痛みと日常生活における動作を指標として,気象とリウマチの関係を種々の角度から検討した結果,各種症状の気象依存性のある患者のいることが判明している。この気象依存性は患者によって大きく異なるので,個体差を考慮した分析が必要である。
本年度は100余人の症例一つ一つについて,リウマチ指標の時系列パターンを再検討した。その主な目的は台風の通過等による気温,気圧などの急激な変化によって患者の病態のstageがどのように変化するかについて検討し,気象の短期変動から,リウマチ指標の変化を予測する方法を研究することである。
検討の結果,ゆるやかな気象の変動と同様,急激な変動に対しても,指標の変化を示す個体と示さない個体があることが判明した。
種々の検討の結果,リウマチと気象の間の関係を把握するには個体差を考慮することが重要なポイントであることが判明した。個体差を取り入れた分析が今後の重要な課題である。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

計画:リウマチ日記をもとにしたカテゴリカルデータの時系列が分類整理されている。気象要因ごとに,気象と関係のある患者とない患者の分類を行い,関係のある患者について,気象とリウマチ指標の関数関係を求める。また,それらの関数の特性が,患者の特質(環境,性,年令など)によって分類できるかどうか検討する。さらに,短期的な気象の変化と長期の変化がどのようにリウマチに係るかを検討する。これらの結果を予測に生かす。
必要性:この研究テーマは,医学的に価値の高いものであるばかりでなく,カテゴリカルデータの時系列分析という点からも興味深いものであるが,これは統計数理の研究者と医学の研究者の協力の下で研究が可能である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

行山 康

東京大学

竹内 不二夫

大蔵省東京病院

宮本 昭正

東京大学