昭和631988)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

63−共研−73

専門分類

7

研究課題名

食生活情報の処理方法

フリガナ

代表者氏名

トヨセ エミコ

豊瀬 恵美子

ローマ字

所属機関

帝京短期大学

所属部局

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

栄養指導時に指導対象者から情報を収集しなければならない。情報の種類は,大別して栄養,運動,休養の3つに分けられる。この3要素を包含した調査票は見あたらない。そこで,新しい栄養指導法を試みるため,食物摂取頻度と食習慣,運動,休養について調査票を作成し,集計方法について検討することとした。


食生活情報の処理方法
−料理単位での食情報把握法−
これまで,多くの食事評価は,摂取記録した料理の食品を栄養計算して栄養摂取状態を把握することにより行われた。
しかし,我々は料理を皿に盛り付けて食べているので,料理を要素(単位)とし,その1皿の栄養価により,栄養摂取状態を把握する方が実用的である。
料理を要素とした食生活情報の精度を高めるために,分類法を考察し,アレンジ核料理と名付けた。
中年男子106名の食物摂取状況を基に,アレンジ核料理により料理単位で把握した1皿の栄養価による摂取栄養量と,従来の食品による(食品成分表)摂取栄養量を比較検討した。
その結果,朝・昼・夕別の皿の摂り方には違いがみられた。
料理を単位(皿)とした摂取栄養量と食品によるそれとの値は,個人と集団により差があった。(この場合従来の食品による栄養量を100として,それに対する数値であらわした。)
従来法である食品成分表を用いて摂取栄養量を把握する場合は,秤量が正確であれば精度はよいが,秤量という作業は繁雑であるため問題が多い。
他方料理(皿)を単位とした摂取栄養量の把握は,簡便ではあるが精度に問題がある。この比較検討にどのような係数(食品栄養価を100とした時の皿数栄養価)であらわし,処理するか検討を重ねている(未完成)ところである。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

◎足立香代子,豊瀬恵美子他:食習慣と料理単位での食情報把握の検討,日本人間ドック学会,1988
◎豊瀬恵美子,足立香代子他:ドック受診者における食情況把握の検討,日本栄養改善学会,1988
発表予定
◎豊瀬恵美子:料理単位での食状況把握法,「食生活と運動」のワークショプ,第30回日本人間ドック学会,1989,8,25


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

栄養士養成のためのカリキュラムは昭和62年度改正により,栄養指導が栄養指導論となり,其のなかに情報処理が含まれる事となった。従来,栄養指導では指導対象者からの情報を処理する知識が少なく(筆者もその1人),対象者から得た情報の処理方法を試行錯誤してきた。其のために栄養調査には種々の問題があることが指摘されている。また3日間,1週間の食事調査よりは,1年間の食習慣のほうが好ましいと考えられる。現代の情報化社会での優れた処理道具であるコンピュータにより,この調査票が適切に処理出来る方法を考える時,統計数理研究所の御指導を,あおがねば困難である。ここに改めて,御指導を御願い申しあげます。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

田村 義保

統計数理研究所

名倉 秀子

帝京短期大学