平成41992)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

4−共研−69

専門分類

7

研究課題名

ヒトの身長の成長予測の基礎的研究

フリガナ

代表者氏名

ショウホウジ タカオ

正法地 孝雄

ローマ字

所属機関

広島大学

所属部局

総合科学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

ヒト成長異常の早期検出や成人病予備群の早期発見の方法を構築する事は小児科学の分野のみならず、現在の地域社会で重要である。この開発のための資料の収集を安佐医師会と共同して行うとともにより良い成長模型を求め成長過程の類型化を行い、成長の特徴付けのための統計学的性質および成長予測のための基礎的な研究を行う。


成長記録の収集を継続して行い、一部分は計算機でも使用出来るようにした。ヒトの身長、体重などの出生時から成人までの成長が取り扱えるように成長模型の改良を行っている。小児期miel-spurtをも考慮に入れた成長模型の構築を行い、実際のデータに対してあてはめ成長模型の評価を行っている。
肥満児を早期に予測するために、早期に成長予測を行う必要がある。身長および体重の成長予測を行うために経験的ベイズ推定法を用いた。この際、成長母数に対してより良い事前分布を得るために、成長パターンの類型化を試みている。これに基づき、3,4歳位いまでの成長記録を基にして成人までの全成長の予測を個体単位で行う。この個体別の成長予測に信頼幅を設定するために、ブートストラップ手法の適用を試みた。
小学校高学年での成長肥満予測は行えるようになった。3,4才時に身長・体重の成長予測が出来ると、成人までの肥満予測が行える事になり、予測された身長・体重のみならず肥満度に対する信頼区間などを求めることが出来る。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

T. Shohoji, T. Sumiya, T. Qin: “An obesity prediction based upon growth of height and wieght", In “Health Systems - The challenge of Change" (Eds. MK Chytil, D. Duru, W. Van Eimeren, CD Flagl) OMNIPRESS, Prague, pp. 1078-1081.

T. Shohoji, M. Kuwabara, T. Sumiya:“Physical growth prediction at an early childhood". 20th International Congress of Pediatrics, Rio-de-Janeiro, Braxil, Sept. 6-10, 1992.
T. Shohoji; “Human physical growth models", Honolulu Conference on Computational Statisitcs, Dec. 1-5, 1992, pp.21-22.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

○各学童の血清化学的検査値などを継続して収集すると共に出生時から成人までの成長記録の収集を継続する。○出生時から成人までの統一的な成長模型の改良を行う。成長の特徴付けのためのノンパラメトリック手法の開発を行う。○成長に対する逆回帰問題の統計学性質などをもとめる。○出生時からの成長模型に基づく成長の類型化を行う。○臨床医の協力を得て成長予測するに当たっての健常、要注意及び異常成長域等を求める乳幼児に対して検証する。○既に収集されているデータを計算機で利用可能なように入力し、データバンクの整備を行う。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

奥野 忠一

東京理科大学

駒澤 勉

統計数理研究所

隅谷 孝洋

広島大学