平成272015)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

27−共研−2041

分野分類

統計数理研究所内分野分類

d

主要研究分野分類

8

研究課題名

分散協調型エネルギー管理システム構築のための衛星日射データ等の利活用

フリガナ

代表者氏名

ヤマモト ヨシロウ

山本 義郎

ローマ字

Yamamoto Yoshiro

所属機関

東海大学

所属部局

理学部

職  名

教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

18千円

研究参加者数

11 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

本研究は,分散協調型エネルギー管理システム(EMS)構築のため衛星日射データ等の利活用を目的とし,日射量の推定値のオープンデータ化の推進を主な目的として関連する研究を行うものである。
研究分担者の中島(東海大学)は,CREST研究領域「分散協調型エネルギー管理システム構築のための理論及び基盤技術の創出と融合展開」(研究統括 藤田政之(東京工業大学))において,平成24年度から研究代表者として「再生可能エネルギーの調和的活用に貢献する地球科学型支援システムの構築」が採択されていおり,平成27年度からの最強チームの代表者を継続することとなった。この最強チームにおいても,人工衛星を利用した日射量の推定値をEMSのための公開方法についてより一層進めることが目的となっており,EMSにおける需要予測などの他分野での有効活用が求められている。人工衛星からのデータは基本的にはオープンデータであり,日射量の推定値についてもデータは公開されている。CREST研究領域内に留まらず,広く一般にオープンデータ化して様々な用途での利用を促進するための提供方法について検討を行った。しかしながら,今年度についてはひまわり8号に切り替わったこともあり,現在の提供データをより手軽に入手できるWebインターフェースのプロトタイプを構築するに留まった。
日射量だけでなく,PM2.5飛散量などオープンデータ化することで様々な分野において活用が期待されるデータの公開方法についてなどは今後の研究課題として残った。
また,広く一般に声をかけて開催を予定していた研究会についても,実際には日射量のデータは太陽データコンソーシアムなどに登録したもののみが利用できる形態であり,現状で誰でも利用できる環境ではなく,オープンデータとしての公開の道は半ばである。しかしながら,公開できるデータの種類などが把握できてきたことから,データの提供法について今後の見通しをたてることができた。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

1) T. Funayama, Y. Yamamoto, M. Tomita, Y. Kajita, S. Tajima, K. Utsu, O. Uchida, Disaster Mitigation Support System using Web Services and SNS Information, 2015 13th International Conference on ICT and Knowledge Engineering, 42-48, 2015. DOI: 10.1109/ICTKE.2015.7368469

2)T.Nakajima, T.Watanabe, T.Funayama, Y.Yamamoto, T.Takenaka, T.Nakajima, H.Irie, A. Higuchi,Satellite remote sensing and energy management, The 23rd CEReS International Symposium, Dec.2015, Chiba University

3) 船山貴光・渡邊武志・竹中栄晶・木村英樹・福田紘大・山本義郎・中島 孝,ソーラーカーレース支援のための気象情報可視化・配信システムの構築,情報処理学会第78回大会,慶応義塾大学,2016年3月

4) 船山貴光・渡邊武志・竹中栄晶・中島 孝・山本義郎,EMSのための気象データ提供方法の改良,日本計算機統計学会第30回大会,京都,2016年5月(発表申し込み)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

第1回会合 5月29日
東海大学代々木キャンパス
 現状についての情報交換と,データ活用希望者への声掛けの検討を行った。
 現状では,誰でもが参加できるわけではないことが確認でき,今年度についてはどのように利用者のレベルに応じたデータ提供ができるか検討することとなった。
参加者 28人

第2回会合 10月23日
千葉大学西千葉キャンパス アカデミック・リンク・センター
 中島最強グループの会合に併せて,データ提供に関する会合を行った。
 EMSで需要科学を行っているグループからデータの利用に関する要望などヒアリングができた。ひまわり8号に関するデータの公開の地理および時間解像度についても方針を確認できた。
参加者 12人

第3回会合 2016年1月25日
JST東京本部別館
 中島グループ地球科学グループとして,データ公開サーバの運用方法について検討した。
参加者 5人


その他,少人数での統計数理研究所ラウンジでの打合せ 計5回

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

入江 仁士

統計数理研究所

折居 茂夫

東海大学

KHATRI Pradeep

千葉大学

竹中 栄晶

東京大学

張 浜

東海大学

中島 孝

東海大学

中島 映至

東京大学

中野 純司

統計数理研究所

船山 貴光

東海大学

本多 啓介

統計数理研究所