平成20(2008)年度 一般研究2実施報告書
課題番号 |
20−共研−2043 |
分野分類 |
統計数理研究所内分野分類 |
f |
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主要研究分野分類 |
3 |
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研究課題名 |
膜電位イメージング情報からの機能的神経回路網の再構築 |
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フリガナ 代表者氏名 |
オク ヨシタカ 越久 仁敬 |
ローマ字 |
OKU YOSHITAKA |
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所属機関 |
兵庫医科大学 |
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所属部局 |
生理学講座 生体機能部門 |
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職 名 |
教授 |
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配分経費 |
研究費 |
40千円 |
旅 費 |
50千円 |
研究参加者数 |
6 人 |
研究目的と成果(経過)の概要 |
神経活動の同期現象や周期性発火現象は大脳皮質から脳幹に至るまで脳組織全域で認められる。本研究では、これらの現象を生み出す神経回路網の構造を解明し、構成的に脳情報制御機構を理解する新手法を確立することを目的としている。具体的には、ラットの脳幹脊髄摘出標本あるいは脳スライス標本から自発的な周期性の神経活動である呼吸中枢活動を光学的に膜電位計測し、その時系列変化パターンを多次元自己回帰モデルやパラメトリックモデルを用いて解析している。方法論的には、先験的なモデルを前提とせず、ARモデルで解析する方法と、閾値関数+一次遅れモデル(STFモデル)に当てはめて解析するパラメトリックな方法の両面からアプローチしている。昨年度には、前者からは膜電位感受性色素の退色と計測システムの構造的ノイズを同時に効率よく除去する技術が、後者からは呼吸ニューロンの動的特性を相互相関法より詳細に同定する技術が確立された。本年度は、注目する脳活動が起こっていない区間にNNARXモデルを適用して計測システムのノイズ構造を同定し、それを光学的信号全体に当てはめイノベーションを求め、ある時間におけるイノベーションがノイズレベルより統計的に外れているか否かによって脳活動の状態転換点を見出す方法を確立し、特許申請を出すに至った。また、STFモデルを多峰性の呼吸運動出力を持つ標本の光学計測時系列データに当てはめ、モデルパラメータ推定値から呼吸ニューロン活動の動特性を評価することによって、多峰性の呼吸運動出力が吸息性ニューロンの非同期性に起因することを明らかにした。この成果は、Neuroscience Researchに投稿し、アクセプトされた。 |
当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等) |
論文発表 |
研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。 |
[1] 共同研究カンファレンス「STFモデルによる呼吸ニューロン分類」平成20年4月23日、統計数理研究所セミナー室、7名参加 |
研究参加者一覧 |
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氏名 |
所属機関 |
Amit Lal |
兵庫医科大学 |
石黒 真木夫 |
統計数理研究所 |
岡田 泰昌 |
慶應義塾大学 |
田村 義保 |
統計数理研究所 |
三分一 史和 |
千葉大学 |