平成101998)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

10−共研−84

専門分類

8

研究課題名

平安時代物語文の比較計量的研究

フリガナ

代表者氏名

ムラカミ マサカツ

村上 征勝

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

領域統計研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

和文の典型として後世に大きな影響を与えた「源氏物語」の文章と、「うつほ物語」などの平安時代の他の作品の文章を、語彙の計量分析の観点から比較対照し、平安時代の物語文の特性を客観的に解明する。


和文の典型として後世に大きな影響を与えた『源氏物語』の文章と、『うつほ物語』などの平安時代の他の作品の文章を、語彙の計量分析の観点から比較対照し、平安時代の物語文の特性を客観的に解明するのが本研究の目的である。
そのためには『源氏物語』と『うつほ物語』の品詞情報付データベースが必要となるが、『源氏物語』のデータベースはすでに作成済であるので、今年度は前田家本を定本とする『うつほ物語』のデータベースの作成を試みた。『源氏物語』のデータベース作成の基準にのっとり、単語分割、品詞分類の作業を進める一方で、比較研究のための基礎資料(先行論文等)を収集し、計量分析の方法論等について検討を進め、計量的比較研究の準備をととのえた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

村上征勝,今西祐一郎「源氏物語の助動詞の計量分析」,情報処理学会論文誌40巻3号,1999年3月
村上征勝「源氏物語の計量分析 −「宇治十帖」と他の巻との文体の違いについて」,人文学と情報処理(印刷中)
村上征勝,今西祐一郎「源氏物語の文章の計量分析」,人文科学における数量的分析(4),1999年3月
上田英代,村上征勝,藤田真理「源氏物語の会話文と地の文をめぐる数量分析 −助動詞を中心に−」,計量国語学21巻5号,1998年5月
柳井滋,室伏信助,鈴木日出男,藤井貞和,今西祐一郎 編,新日本古典文学「源氏物語索引」,岩波書店,1999年2月19日
今西祐一郎「源氏物語覚書」,岩波書店,1998年
室城秀之,西瑞幸雄,江戸英雄,稲員直子,志浦由紀恵,中村一夫「うつほ物語の総合研究1」,勉誠出版,1999年2月
村上征勝,今西祐一郎,上田英代「源氏物語の統計分析 −紫の上系,玉鬘系,第二部,第三部の比較−」,第66回日本統計学会,1998年7月28日
村上征勝,今西祐一郎,上田英代,藤田真理「源氏物語の助動詞の計量分析」,日本行動計量学会第26回大会,1998年2月

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

「源氏物語」の品詞情報付きデータベースはすでに作成済であるので、今年度は前田家本を底本とする「うつほ物語」の品詞情報付きデータベースを作成する。データベース完成後はそれを用いて「源氏物語」と「うつほ物語」の比較計量分析を行う。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

今西 裕一郎

九州大学

室城 秀之

白百合女子大学