平成51993)年度 共同研究B実施報告書

 

課題番号

5−共研−1

専門分類

3

研究課題名

X−11型季節調整法への力学系アプローチ

フリガナ

代表者氏名

オザキ トオル

尾崎 統

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

予測制御研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

米国センサス局のX−II法を力学系をとおしてとらえる。季節調整法そのものを白色雑音によって駆動される力学系の同定問題としてとらえることによってX−II法もAICで評価できる形にする。


米国サンセス局のX−11法と呼ばれる季節調整法のなかで行われる“奇妙な”推定法の意味を解明しようとする努力のなかで、以下のような結果を得た。
1.X−11法の推定法は時系列を白色雑音によって駆動される力学系の出力としてとらえることによって、トレンドと季節成分の組み合わせ方に関する非常に理にかなった手法であることが理解される。
2.トレンドの力学系と季節成分の力学系のつくり方とその組み合わせ方によってBaysea型、Decomp型、X−11型など既存の季節調整法、又はそれに近いものが再現される。
3.X−11型のモデルがBaysea、Decompよりすぐれている場合がある。
4.Bayseaを力学系的に表現すれば、Decompよりもすぐれている。
5.力学系の導入により変数変換の自由度が拡がり、より複雑な非線型的組み合わせが可能になる。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

P.J.Thomson&T.Ozaki"Transfornation and Seasonel Adjustment",ISM Res.Memo.No491
T.Ozaki&P.J.Thomson"A dynamical systems approach to X-II type seasonel adjustment"
ISM.Res.Memo.No498
T.Ozaki&P.J.Thomson"A dynamical systems approach to X-II type seasonel adjustment"
日本統計学会,7月22日,'93
T.Ozaki"Bayesia or nan-Bayesia-Seasonel Adjustment",ベイズ国際シンポジウム,12月22日'93

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

共同研究者のトンプソン博士とはe−mailで連絡をとりながら日本とニュージーランドで同時的に研究を進める。
平成5年後半にトンプソン博士は米国センサス局を訪問予定で、その往路に日本に立ち寄り3週間、統数研で尾崎と短期間ではあるがインテンシブな研究討論をすることを期待している。トンプソン訪問中は尾崎と共にワークステーションを使った研究結果を予定している。3年以上の長期的研究になると考えている。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

Thomson Peter, James

Victoria University of Wellington