平成5（1993）年度　共同研究Ａ実施報告書

課題番号	5−共研−19			専門分類		2
研究課題名	非線形最適化問題に対する数値解法の開発
フリガナ 代表者氏名	ツチヤ　タカシ 土谷　隆			ローマ字
所属機関	統計数理研究所
所属部局	予測制御研究系
職　　名	助教授
所在地
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配分経費	研究費	0千円	旅　費		0千円		研究参加者数	12　人

研究目的と成果（経過）の概要

最適化の分野では、近年内点法と呼ばれる解法が非常に活発に研究されている。内点法は、本来は、線形計画法および２次計画法といった、基本的な最適化問題に対する算法であった。本研究では、内点法と既存の技術、すなわち、準ニュートン法、逐次２次計画法などとを融合させ、一般の非線形計画問題に対する有効な解法を開発することを目指す。


今年度も、内点法とのかかわりを意識しつつ、線形、非線形最適化問題に対するアルゴリズムの理論的研究および実装を行った。その成果は以下に示す通りである。

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

土谷 隆他： A simplified global convergence proof of the affine scaling algorithm. Annals of Operations Research,Vol.47(1993).
土谷 隆：Global convergence of the affine scaling algorithms for the primal degenerate strictly convex quadratic programming problems. Annals of Operations Research,Vol.47(1993).
水野真治他：Determination of optimal vertices from feasible solutions in unimodular linear programming.Mathematical Programming,Vol.59,No.1(1993).
水野真治他：Theoretical convergence of large-step primal-dual interior-point algorithms for linear programming.Mathematical Programming,Vol.59,No.1(1993).
八巻直一，矢部 博：正定値対称性を保証するセカント法の一般形。統計数理研究所共同研究リポート53“最適化：モデリングとアルゴリズム４”（1994）
山下 浩，矢部 博：Superlinear and Quadratic Convergence of Primal-Dual Interior Point Methods for Constrained Optimization. 統計数理研究所共同研究リポート53“最適化：モデリングとアルゴリズム４”（1994）

田辺國士他：Upper and lower bounds for the arithmetric-geometric means of positive definite matrices. 日本数学会，1993.
田辺國士：Successive rank-one modification algorithm for solving a system of linear wquations with verification.International Meeting on "Linear/Nonlinear Iterative Methods and Verification of Solution". 松山，1993.
土谷 隆：Superlinear convergence of the affine scaling algorithm.アメリカＯＲ学会大会，Phoenix,U.S.A.,1993.
水野真治他：An infeasible-interior-point algorithms using projections.12th International Conference on Mathematical Programming.Matrafured,Hungary,1994.
山下 浩，田辺隆人：Large scale nonlinear optimization by an interior-point method for constrained optimization.統計数理研究所共同研究集会“最適化：モデリングとアルゴリズム”,1994
矢部 博，八巻直一：Local and superlinear convergence of structured quasi-Newton methods for unconstrained optimization. 統計数理研究所共同研究集会“最適化：モデリングとアルゴリズム”，1994

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

内点法と逐次２次計画法を中心とする既存の最適化技術を融合した新しい最適化算法を開発することを目標に２ヶ月に１度の頻度で当研究所でセミナーを行い、各自の研究成果、あるいは、最新の興味ある論文について発表し、討論を通じてアイディアを交換する。
また、その一方で、開発した算法を実装し、数値実験を行う。良い最適化の算法を開発するためには、当研究所が所有するような充実した計算機環境が必要である。また、当研究所で進められている研究の様々な場面で現れるような実践的な最適化問題は例題として貴重である。

研究参加者一覧
氏名	所属機関
小笠原 英穂	東京理科大学
高橋　悟	東京理科大学
高橋　俊彦	鹿島建設
田辺　國士	統計数理研究所
本郷　茂	専修大学
水野　眞治	統計数理研究所
宮田　雅智	青山学院女子短期大学
村松　正和	上智大学
矢部　博	東京理科大学
八巻　直一	システム計画研究所
山下　浩	（株）数理システム