平成172005)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

17−共研−2054

専門分類

8

研究課題名

千葉県縄文貝塚と宮城県縄文貝塚の比較−マクロモデルの比較−

フリガナ

代表者氏名

ウエキ タケシ

植木 武

ローマ字

Ueki Takeshi

所属機関

共立女子短期大学

所属部局

生活科学科

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

 千葉県の縄文貝塚(551)のうちで、後期のみの単期遺跡は62貝塚あった。これらの集計をとると、いくつか面白い発見があった。
 
 立地市町村では、トップが野田市で、続いて千葉、市川、松戸、柏各市となる。立地地形では、台地上が断然多く、あと微高地が少々である。使用現状では、畑、宅地、寺社、山林と続く。貝塚形状では、地点、点列、馬(ば)蹄(てい)形、環状となる。保存状況は深刻で、殆(ほとん)ど消滅、一部破壊、消滅と続き、良好はほんの一部のみである。貝塚性格は、主(しゅ)鹹(かん)、純鹹、主淡と続く。出土貝を最多順に並べると、ハマグリ、アサリ、サルボウ、シオフキ、アカニシ、オキシジミ、ウミニナ、ツメタガイ、ヤマトシジミ、ハイガイ、キサゴ、カガミガイ、イボキサゴ、マガキの順となる。
 土器形式では、堀之内1が最多で、加曽利BI、安行1、加曽利BII、堀之内2、称名寺、安行2、加曽利BIII(曽谷)となる。出土土製品では、耳飾り、土偶、土器片錘、土製円盤と続く。石製品は、石皿、石錐(きり)、磨石、打製石斧、石鏃、磨製石斧、石棒、凹(くぼみ)石、石斧、砥(と)石(いし)となる。骨格器は、骨角製装飾品、骨角製尖頭器、骨角器、骨角製釣針、骨角製鏃等となる。出土魚骨は、スズキ、クロダイ、マダイ、サメ、フグ類、コチ、ボラ、アジ、エイ、ブリ、タイ類等と続く。鳥類骨は、ガンカモ類、キジ類、ウ類、ワシタカ類、カラス類等となる。哺乳類骨は、シカ、イノシシ、クジラ類、イヌ、イルカ、ネズミ、アナグマ、サル、ウミガメ、ヘビ類と続く。
 
 だいたいは予想の範囲内のことであるが、頻度順位が、予想より少々ずれていることもあり、面白いと思った。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

植木武・村上征勝
2003 「千葉県縄文貝塚データベース分析(I)−縄文全期と中期−」日本情報考古学会第16回大会発表要旨.pp.1-17. 日本情報考古学会

植木武・吉野諒三・村上征勝
2005 「千葉県縄文貝塚データベース分析(II)−縄文後期−」日本情報考古学会第19回大会発表要旨.pp.57-62. 日本情報考古学会

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

吉野 諒三

統計数理研究所