平成16（2004）年度　一般研究２実施報告書

課題番号	16−共研−2029			専門分類		6
研究課題名	超大規模人工衛星データセットからの情報の組織的抽出・統合と可視化技術の応用（３）
フリガナ 代表者氏名	ウエノ　ゲンタ 上野　玄太			ローマ字		Ueno Genta
所属機関	統計数理研究所
所属部局	予測制御研究系
職　　名	助手
所在地
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E-mail
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配分経費	研究費	0千円	旅　費		0千円		研究参加者数	9　人

研究目的と成果（経過）の概要

13年度までに超大量人工衛星シリーズ(DMSP-F7,12-15,毎秒値、磁場3
成分)の約7年間のデータ(容量は約40ギガバイト強)の全解析を終了し、地球大規模
電流系に関する包括的な知識を集積したファイル(我々はサマリーファイルと呼んでいる)
を構成した。今回利用したデータセットは、以上のデータに加えて、九州大学が行ってい
る地上磁場観測ネットワークデータ、およびUCLAが独自に展開集積している地上磁場
観測ネットワークデータである。データ自体は、共同研究機関の好意によって利用できた。
本年度は、このサマリーファイルをもととした応用研究を進めた。ひとつは電離層の
電気伝導度によって電流系の強度がどのようにコントロールされるかを多数例に対し
て調べたもので、流れる電流の緯度に応じて、電圧が一定の回路の一部と考えられる
電流から、電流が一定の回路の一部と考えられる電流へと系統的に移り変わることを
示したものである。もうひとつは、電流系の位置と強度の年変化・半年変化を調べた
もので、日照の違いによる電離層の電気伝導度の季節変化と、春分・秋分のさいに地
磁気活動度が高くなることを反映したものである可能性を示した。
本年度はさらに、新しく打ち上げられたDMSP衛星(DMSP-F16以降)に対
しても同様なサマリーファイルを作成するための打ち合わせを行った。つづいて、こ
の作業のための解析プログラムの移植とテストを完了した。

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

論文
K.Haraguchi,H.Kawano,K.Yumoto,S.Ohtani,T.Higuchi,and G.Ueno,
Ionospheric conductivity dependence of dayside region-0,1,and 2 field-aligned current
systems:Statistical study with DMSP-F7,Annales Geophysicae,22,2775-2783,2004
S.Ohtani,G.Ueno,T.Higuchi,H.Kawano,
Annual and Semiannual Variations of the Location and Intensity of Large-Scale
Field-Aligned Currents,Journal of Geophysical Research,110,A01216,#DOI
10.1029/2004.JA010634,2004.
学会発表
5月9日?13日
地球惑星科学関連学会　2004年合同大会
山下哲*,上野玄太,樋口知之,大谷晋一,家森俊彦,
DMSP衛星を用いた昼側および夜側における正味の沿磁力線電流の生成機構の解明
原口健太郎*,河野英昭,湯元清文,大谷晋一,樋口知之,上野玄太,
CPMN地上磁場観測網を用いた沿磁力線電流モニタリング
5月17日?21日
AGU 2004 Joint Assembly
S.Ohtani*,G.Ueno,T.Higuchi,H.Kawano,
Seasonal Variations of Large-scale Field-aligned Currents
6月20日?25日
GEM 2004 Summer Workshop
Ohtani,S.*,G.Ueno,T.Higuchi,H.Kawano,
Annual and semiannual variations of the location and intensity of large-scale field-aligned
currents
7月5日?9日
Asia Oceania Geosciences Society
K.Haraguchi,H.Kawano,K.Yumoto*,S.Ohtani,T.Higuchi,G.Ueno,
Continuous monitoring of filed-aligned currents with the Circum-pan Pacific Magnetometer
Network:Comparisons with DMSP observations
12月13日?17日
2004 AGU Fall Meeting
T.Higuchi,S.Ohtani*,G.Ueno,H.Kawano,
Seasonal Variations of the Intensities of Large-scale Field-aligned Currents
ホームページ
http://tswww.ism.ac.jp/higuchi/AIFAC/index.html

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

研究参加者一覧
氏名	所属機関
チーピージェイ	University of California, Los Angeles
大谷　晋一	ジョンズホプキンス大学
河野　英昭	九州大学
中野　慎也	京都大学
樋口　知之	統計数理研究所
細川　敬祐	電気通信大学
山口　類	九州大学
山下　哲	京都大学