平成101998)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

10−共研−30

専門分類

3

研究課題名

火力発電プラントの非線形制御

フリガナ

代表者氏名

オザキ トオル

尾崎 統

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

予測制御研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

PDI制御と多変量自己回帰モデルを融合した制御法(中村−赤池法)に更に現代制御理論と現代非線形時系列解析理論の最新の結果を取り入れて、実際の非線形な火力発電プラントの制御系の改良、効率アップを試みる。


本年度は昨年度までに得られた成果を研究論文としてまとめることと、火力発電プラントの実地運転記録データで定常性を無理に恣意的に作らない、非定常そのままの運行データを手に入れることに努力した。
共同研究の成果としては我々の過去の共同研究の生産物である非線形多次元exp-AR型モデルによる非線形制御設計の手法はその効果が認められ、一部で「中村ー赤池型制御系設計手法」に替わって我々の方法が取り入れられることになった。来年度さらに新手法の確実さを確かなものにする為、発電プラントの実地運行データにもとずく検証を行うための実運行データを探した。
中部電力の火力発電プラントの運行データで我々の研究目的に協力できるものがあることがわかり、来年度以降に本格的に取り組むことになった(しかし共同研究システムが来年度以降大幅に変わり、私企業との共同研究の位置づけが不明なため来年度以降の研究は本共同研究システムの外で続行する予定)。
本共同研究に関連して日本ベーレの豊田幸裕氏らと平成11年2月4日、工業プロセス制御関係に的をしぼった新TIMSAC研究会をスタートさせた。また我々の提案した非線形制御設計手法の理論と数値的結果を総合研究大学院大学、国際シンポジウム、ポスターセッションで発表。また制御関係の雑誌に投稿すべく論文を準備中。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

Hui PENG,Tohru OZAKI(統計数理研究所 予測制御研究系),K.ODA,
Y.TOYODA(日本ベーレー)"Nonlinear Exponential CARMA Model-Based
Identification and Predictive Control for Nonlinear Thermal Power
Plants"第5回総合研究大学院大学、国際シンポジウム、「複雑系への戦略?構成と
記述」、ポスターセッション。

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

実際の火力発電プラントの非線形性を一般化ExpARモデルの多変数ヴァージョンでモデル化する。実際の火力発電プラントの稼働データを用いて火力発電プラント非線形性をこれによって特徴づける。そのうえに我々の非線形制御法を適用し制御効率向上をはかる。実際のプラントに適用する前にまず40次元の微分方程式シミュレーターによるデーターを用いて有効性をチェックする。それと平行して直接高次元の非線形制御システムをフィルターを用いて同定することも試みる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

織田 敬次

日本ベーレー株式会社

豊田 幸裕

日本ベーレー株式会社