平成41992)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

4−共研−66

専門分類

7

研究課題名

指尖光透過率変化と生体リズム

フリガナ

代表者氏名

タムラ ヨシヤス

田村 義保

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

統計計算開発センター

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

指尖光透過率変化を赤池の自己回帰モデルを用いた解析を行うことにより初めて「ゆらぎ」があることを明らかにした。さらに「ゆらぎ」が生体のいかなる機構から発生しているかを明らかにするため、心電図の波形と指尖温度の変化をも含めて同じく赤池の多変量自己回帰モデルを用いて解析したい。


いわゆる指尖容積脈波は、指尖部そのものの循環動態を観測する目的ではなく、心機能を簡易に無侵襲で観測する目的の検査である。従って、指尖容積脈波測定機で光学系により観測する方法では、得られた信号を微分処理してノイズを極力抑える工夫をしている。その結果、DC成分や低周波成分についてはほとんど観測できないことになっている。
この共同研究では、指尖容積脈波測定機の測定装置そのものの考え方を変えることによって、指尖部の血行動態を測定できるようにし、得られた信号からDC成分や低周波成分を取り出すことに成功した。
このDC成分および低周波成分を含んだ時系列信号を、自己回帰モデルを用いてスペクトル解析することにより、数種の周波数成分の存在を明らかにした。
尚、実験方法は次の通りである。 対象:健常成人男性3名(24才) 実験期間:3日間、朝・昼・夜に1回ずつ測定 測定時間:15分( 但し、15分間安静後) 測定場所:室温23度±3度、照明を多少暗く 観測装置:マクター社製M3
特定の周波数の生理学的な意味付けまで行うことは出来なかったが、疲労とスペクトルの鋭さが関係している可能性を見いだすことができた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

正常(健常者)者数名と、特異疾患者数を被験者とし、正常な状態(安静時)と運動負荷の状態で指尖光透過率、心電図と指尖温度を同時に測定し、多次元自己回帰モデルを用いて、解析する。生体のリズムを決めているものは何かをさぐるための手がかりを求める。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

辻 和男

東京慈恵会医科大学